終盤の悪夢再び 逆転負けを喫し、大学選手権出場へ黄色信号

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強い日差しがグラウンドに差し込む晴天の中、東京・上柚木公園陸上競技場にて日体大との対戦が行われた。関東大学対抗戦(対抗戦)第4戦目になる今回、筑波大に敗北したことからなんとしても勝利を得たい慶大。前半序盤、主導権をつかんでいた慶大は26分までに3トライをあげるが、反則が目立つようになり17−12で折り返す。後半では、一時点差を広げることができたが、疲れが見え始め、思うようなプレーができない。日体大にペナルティーゴールを2本、そして残り10分からの怒涛(どとう)の2トライを受け、最終スコアは27‐30と逆転負け。大学選手権出場に暗雲が立ち込めることとなった。

前半、最初に試合を動かしたのは慶大。前半4分、敵陣でフェーズを重ねる中、右サイド敵陣5メートル付近にSO中楠一期がパントキックを蹴る。ルーズボールを後方にいたCTBイサコ・エノサが持ち込んで押さえ、公式戦初出場で初トライをあげる。前半20分には、慶大がラインアウトからモールを形成し、敵陣に押し込む。そこから鋭いパスで左大外に展開し、WTB鬼木崇がトライ。さらに流れに乗った慶大は26分、FL山本凱がディフェンスの隙をつき、タックルを受けながらもグラウンディング。3トライを見せ17―0となる。しかしその後、慶大の反則が散見されるようになり得点を重ねられない。すると34分、慶大のオフサイドから日体大にボールが渡り、左サイドにできたスペースを突かれ、トライを献上。その後43分にも、オフサイドから生じたラインアウトでモールを形成され、ラック化したところを日体大のNO・8に力で押しこまれる。2トライ1ゴールで計12得点を許すことに。前半ラストワンプレーで反撃を見せたい慶大は43分、敵陣5メートル以内まで襲いかかるも、反則を誘われトライならず。17−12で前半終了の笛が吹かれた。

対抗戦初出場でトライをあげるCTBイサコ・エノサ

リードを広げたい後半。開始序盤から、お互いに決定的な場面を生み出すことができない。すると後半16分、日体大がキャッチミスでノックオン。慶大は敵陣10メートルでチャンスをつかむ。敵陣深くでラックを形成したところを後ろから飛び出した期待の新星NO・8アイザイア・マプスアがインゴールへ持ち込んだ。21分には、日体大のオフサイドからペナルティーゴールを選択。中楠が決めて27−12と点差を広げるが、後半中盤から慶大に疲れが見えるようになり、日体大に主導権を奪われる。慶大は自らの反則で25分と29分、続けてペナルティーゴールを献上し、27―18。さらに、敵陣10メートル付近で日体大のラインアウトから始まった37分、乱れたディフェンスラインをスピードのある走りで崩される。トライを許し、残り2分で4点差。焦りを見せる慶大は、相手のパスミスもチャンスに変えることができない。ラックでトライを阻止しようとするものの42分、手薄になった左サイドに痛恨の一撃を受けて逆転。27―30でノーサイドとなり、試合は慶大のまさかの逆転負けで幕を閉じた。

グラウンドを駆け抜けるNO・8アイザイア・マプスア

またも終盤で逆転負けを許し、筑波戦の二の舞となった慶大は、後半の課題が浮き彫りになった。体力面ももちろんだが、ボールに対する執着心、メンタル面が時間の経過とともに日体大の方が優勢となった。そのため、ミスを誘われ、慶大の持ち味である低く鋭いタックルに集中できず、1対1の勝負で押し負けたことがこの敗北の大きな要因であろう。次の相手は対抗戦で4連勝中の明大。大学選手権出場に黄色信号が点灯した慶大は、今回の反省を生かして強豪相手に反逆ののろしを上げることができるか。『陸の王者』はひるむことなく突き進む。

(記事 風間元樹、写真 涌井統矢、足立涼子)

慶大スコア日体大

順位チーム試合勝分負得点失点得失トライ

1明大44003645031454

1早大44003321831450

1帝京大44002416617537

4慶大42021775012726

5筑波大410380149‐6912

5日体大410370257‐1879

7青学大400422270‐2483

7成蹊大400412438‐4262

帝京大早大慶大明大筑波大青学大日体大成蹊大

帝京大*

早大*

慶大*

明大*

筑波大*

青学大*

日体大*

成蹊大*

※秩父宮は秩父宮ラグビー場、熊谷および熊谷Bは熊谷ラグビー場、帝京大Gは帝京大学百草園グラウンド、早大Gは早大上井草グラウンド、足利は足利市総合運動公園陸上競技場、江戸川は江戸川区陸上競技場、秋葉台は秋葉台公園球技場、明大Gは明大八幡山グラウンド、菅平は菅平サニアパークM/C、筑波大Gは筑波大つくばグラウンド、敷島は群馬県立敷島公園サッカー・ラグビー場、上柚木は上柚木公園陸上競技場、たつのこFは茨城たつのこフィールド、ケーズデンキはケーズデンキスタジアム水戸、大和は神奈川大和スポーツセンター競技場、駒沢は駒沢オリンピック公園陸上競技場。