インターネットやITツールが発達し、自宅でできる仕事が増えてきています。お客様に感謝されながら、在宅でホームページ制作して報酬を得る──オンラインツールを使って、そんな生活を実現させ、月15万円の収入を目指していくためのスキルを身につけましょう。
かつては高度な専門知識が必要だった「ホームページ制作」
ホームページを作るというと、どんなイメージがあるでしょうか。難しいのではと思っている方も少なくないかもしれませんね。たしかにホームページの制作は、専門家でなければ作れない時代もありました。作成するための言語である「HTML」や「CSS」。その他、画像を少し動かそうと思ったらスクリプトと呼ばれる、ちょっとしたプログラムを覚えたりしなくてはならなかったり……。
ところが、ここ数年でホームページ制作の環境が大きく様変わりしています。最初に身近なところに登場したのは、「ブログ」という仕組みでした。もともとは「ウェブログ(weblog)」という名称で、ウェブ上(インターネット上)にログする(記録する)を略したものになります。今では、「ブログ」という名称のほうが一般的ですね。
ブログには、アメブロやライブドアブログに代表されるように、あらかじめブログのシステムがついたサービスを借りて運営する方法と、WordPress(ワードプレス)のように自分でサーバーを借りて、そこにプログラムをインストールして使用する形式のものと、大きくわけて2つあります。
そして2009年ごろから、前者の「ホームページを制作するためのオンラインサービス」が、日本にもどんどん登場してきました。しかも無料で利用できるのです。
- Jimdo(ジンドゥー):https://www.jimdo.com/jp/
- Wix:https://ja.wix.com/
- AmebaOwnd:https://www.amebaownd.com/
- ペライチ:https://peraichi.com/
- Weebly:https://www.weebly.com/jp
- Striking.ly:https://jp.strikingly.com/
…など
一方「ブログ」は更新性が高いものであるのに対し、「ホームページ」は企業やお店の「固定情報」を掲載しておくのに適した仕組みです。これらのツールは、操作方法も簡単なものが多く、小学校高学年ぐらいでもホームページを作れてしまうのです。
いくつかツールはありますが、ここでは仕事や事業にもっとも導入しやすい「Jimdo(ジンドゥー)」を軸に進めていきたいと思います。
どのぐらいのスキルでホームページ制作はできるの?
簡単に制作ができるようになったとは言え、どのくらいのスキルがあれば本当に作れるのか心配な方もいるでしょう。Jimdoを操作するうえで、必要なスキルは次の通りです。
文字が打てる
部分的にスマートフォンでの操作も可能ですが、基本的にはほとんどの作業をパソコンで行います。当然、文字が打てないと作成することもできませんので、普段スマホしか使わないという場合は、パソコンに慣れておく必要があります。
メールの送受信が自力でできる
メールの送受信は必須のスキルです。ホームページ制作の仕事を受注し、その後顧客とのやり取りをする際は、メールで連絡し合うことがほとんどです。またJimdoを契約するときにも必ずメールアドレスが必要になります。
Windowsパソコンの基本操作が問題なくできる
たとえば、パソコン上に作ったフォルダの中にデータを格納する、あるいは自分で保存したデータを再度開けるなど、Windowsパソコンの基本操作が問題なくできることは必須のスキルです。
そのほか、以下のようなスキルがあればよりスムーズに操作ができるでしょう。
ブログを更新したことがある
アメブロやライブドアブログ、あるいはWordPressなどのブログを更新した経験はありますか?ブログの更新には、「記事を書く」「画像をアップロードする」などのスキルが必要です。こうした経験はホームページを制作するときにも役立ちます。
SNSを使っている
InstagramやTwitter、Facebookなど、アプリを使った投稿経験があるのであれば、インターネットを活用して情報発信することに対して理解をしやすいでしょう。
簡単な画像加工ができる
画像に文字を載せたり、サイズを調整したり、ちょっとした画像加工ができるととても便利です。スマートフォンのアプリでも何種類もありますし、Canvaのようにパソコン、スマートフォンの両方で使えるものもあります。
Jimdoってどんなツール?
Jimdoはオンラインでホームページを作成できるツールです。ドイツで作られ、日本では2009年3月にリリースされました。KDDIウェブコミュニケーションズが運営しています。文章や画像がアップできるほか、メールフォームや地図表示、ブログやネットショップの機能もついています。あらかじめ40種類ほどのテンプレートが用意されていて、スマートフォンにも表示対応しています。
プランは3種類
無料で使用することもできますが、有料版(JimdoPro、JimdoBusinss)にするとドメインが使えたり、アップロードできる容量が増量になります。
- JimdoFree:無料(容量 500MB/独自ドメイン不可)
- JimdoPro:年額 11,580円(容量 5GB/独自ドメインOK)
- JimdoBusiness:29,520円(容量 無制限/独自ドメインOK/ショップ機能充実)
スキルを身につける期間はどのぐらい必要?
もちろん操作方法がわかったからといって、すぐにプロの制作者になれるわけではありません。基本操作を身につけ、業種に合わせたホームページが作成できるようになるまでには、3~6カ月程度の日数が必要になるでしょう。
- Jimdoの基本的な操作方法
- 色使いやデザイン、フォントに関する基礎知識
- ちょっとした画像編集・加工のスキル
- 顧客とのコミュニケーションスキル
- ビジネスマナー
など、仕事としてきちんと身につけるためには、やはりそれなりの経験を積むことと、ある程度の期間が必要です。とくに企業で働いた経験が少ない場合、顧客とのコミュニケーションやビジネスマナーのスキルアップも必須となるでしょう。
そしてもっとも大事なのが、
- 仕事を獲得するスキル
です。在宅で仕事をするということは、フリーランスや自営業といった事業形態です。続けていくには、スキルの向上と同時に「仕事をどう獲得していくか?」がとても重要な課題になります。ただし、この課題もインターネットのサービスをうまく活用することで、解消できる面も。詳しくは別の回で解説します。
準備のコストはどのぐらいかかるの?
ホームページ制作のスキルを身につけるには、最低限以下のツールは準備しておきましょう。スマートフォンは、今持っているものでOKです。
- 必要なもの,コスト
- ノートパソコン(できれば自分専用のもの),10万円前後~
- スマートフォン,1万円~(別途月額基本料金が必要)
- インターネット回線,月2,000~3,000円程度(契約会社による)
- メールアドレス(Gmailがオススメ),無料
- セキュリティソフト(ウィルスからパソコンを守るソフト),年額5,000円~
- Microsoft Office(WordやExcel、PowerPointなどで原稿のやり取りをするので),年額 12,744円~
在宅で15万円を売り上げることはできるの?
たとえば、こんなケースを想定してみましょう。お友達のハンドメイド作家さんから、こんな相談があったとします。
- Instagramで作品はアップしているけれど、ジャンルごとに分けて整理したり、きちんと問い合わせを受け付けるための窓口がなくて。プロフィールや経歴も載せたいし、出店するイベントのお知らせも載せて、集客や来場者とのコミュニケーションに役立てたいな。ブログよりはホームページのほうがよさそうな気がするんだけど......。
こういった身近なところから相談を受けて、ホームページ制作のお仕事につながったとします。仮に、一つのホームページ制作を、5~10万円で受注することになったとしましょう。1ヶ月にこうしたケースを1~2案件受注するのを目標にすれば、月15万円という数字は、決して不可能な数字ではありません。
また「作ってあげる」お仕事、いわゆる上記のような「制作代行」のほかに、「教える」という形で技術を提供するという方法もあります。ホームページ制作と更新レッスンをセットにすることで、付加価値を高めることもできます。
在宅でできる仕事は、ホームページ制作のほかにも、ライティング(文章を書く)、イラストを描く、名刺やチラシの作成などがありますが、単価が低いことが多く、どうしても「数をこなす」ことが必要になります。その点ホームページ制作は、これらの仕事に比べ高い価格を設定することも可能なのです。
お客様に喜ばれ、感謝されながら報酬をいただける──在宅ワークで月15万円を目指す人にとって、オススメできる職種のひとつであることは間違いありません。
ホームページ制作は在宅ワークとしてオススメ
ホームページ制作の技術的なハードルは下がっていて、誰でも簡単に作れる時代になりました。もちろん仕事にするためには、操作方法以外にも身につける必要がありますが、その分リターンも期待できる仕事と言えるでしょう。
次回は、さらに詳しいJimdoの機能や、イラスト・文章作成・写真撮影など専門外の対応が必要になった場合どう進めていくのかなど、もう少し踏み込んだお話をしていきます。