【野球】若き精鋭が躍動!大勝で優勝へと前進 フレッシュリーグ東大戦

11月7日(木)東京六大学秋季フレッシュリーグ東大戦 @明治神宮野球場

全打席で出塁した宮尾

秋季リーグ戦の興奮冷めやらぬ神宮球場にて、未来の六大学のスター達が対峙するフレッシュリーグ。初戦に勝利した慶大は、東大との第2戦に臨んだ。初回から激しい点の取り合いとなった試合は、中原大成(経2・慶應志木)、長谷川聡太(経2・慶應)の好救援により慶大が流れをつかむと、中盤以降も着実に加点し快勝。翌日の決勝戦に向け弾みをつけた。

※連盟規定により、6回半7点差コールド

慶大バッテリー:○小菅、中原、長谷川、宮野-中澤、米倉

東大バッテリー:柳川、●大久保、西山-松岡

◆慶大出場選手

少し肌寒い気温の中、両軍選手がベンチから飛び出し、試合が幕を開けた。慶大の先発は小菅真路(環2・市川)。初回、不安定な立ち上がりを攻め込まれる。先頭に左中間への二塁打を浴びると、暴投や死球で1死一、三塁のピンチを招く。続く4番・森末がセンターへ放った打球は犠飛となり、東大に先制を許す。

その裏、反撃に転じたい慶大は先頭・上田寛太(商2・郡山)が失策で出塁し、宮尾将(商1・慶應)の四球や小川の安打で1死満塁のチャンスを作る。ここで打席に入った5番・萩尾匡也(環1・文徳)がレフトへ犠飛を放ち、すぐさま同点に追いつくと、その後相手の捕逸で勝ち越しに成功した。慶大打線の猛攻は終わらない。7番・古川智也(環1・広島新庄)が2死二、三塁から左翼フェンス直撃の適時二塁打を放ちさらに2点を追加、この回4点を挙げた。

古川は2点適時二塁打を放った

初回から3点のリードを奪い、慶大ペースで進んでいくかと思われた試合であったが、東大打線が小菅に襲いかかる。2回表に安打などで1死二塁のピンチを作ると、中前に適時打を許し2ー4とされる。

試練は続く。先頭から始まる3回表、安打や失策で1死二、三塁のピンチを招くと、遊撃手・古川の失策で2点を返され、試合は振り出しに戻ってしまう。

それでもその裏、四球と連打で1死満塁のチャンスを作ると、9番・新美貫太(政2・慶應)が中犠飛を放ち再び勝ち越した。さらに押し出しや失策など相手のミスにつけ込んで得点を重ね、この回一挙4点を奪った。

フレッシュリーグで2試合に登板し、いまだ無失点の長谷川

シーソーゲームの様相を呈していた4回表、小菅に代わり中原が登板。安打や四球にミスも絡み、1死満塁のピンチを招いたものの、一塁手・綿引達也(商2・慶應)のファインプレーで併殺を完成させ、この試合初めて無失点で回を終えた。

5回表、3番手で登板した長谷川が先頭に四球を与えたものの、無失点で抑える。長谷川は続く6回も右サイドからキレのある球を投げ込み、東大打線を三者凡退に切って取る投球を見せ、試合の流れを完全に慶大のものとした。

4番、DHで出場した小川

救援陣の力投に応えたい打線は5回裏に爆発。2死二塁から、宮尾、山本晃大(総1・浦和学院、小川慶太(文2・浜松西)の3連続適時打で3点を奪うと、その後も失策などの間に得点を重ねる。結局この回5点を追加し、試合を決定づけた。

7回、慶大のマウンドには宮野凛太郎(商2・慶應)上がる。宮野は先頭こそ四球で出塁を許したものの、その後は落ち着いた投球で後続を切って取り無失点。ここで連盟規定により、コールドゲームで慶大の勝利となった。

この勝利で決勝戦へと駒を進めることとなった慶大。相手のミスにつけ込み大量点を奪う打線の集中力は流石というべきものであった。3失策を喫するなどミスも目立ったが、若き精鋭たちは神宮でプレーできた今日の経験を糧に、今後成長していくに違いない。

決勝の相手は早大。秋季リーグで勝ち点を与えた慶早戦での悔しさを晴らすための舞台は整った。先輩たちの思いを胸に、今こそ借りを返すときだ。慶大は、負けっぱなしでは終わらない。

(記事:長谷川健太、写真:左近美月、青木満智子、林亮佑)

◆打撃成績


◆投手成績


◆監督・選手コメント

宮田晧フレッシュリーグ監督(商4・慶應)

ーー今日の試合を振り返って

ミスもたくさん出てしまい反省点は多いですが、なんとか勝ててよかったです。

ーー打線が活発だった印象です

ずっといい練習ができていたので、結果が出てよかったです。

ーー落ち着かない試合展開でしたが

選手たちは気負うことなく落ち着いてプレーしてくれていたので、言うことはなかったですしよかったです。

ーー明日の試合への意気込み

疲れはもちろんあると思いますが、秋季リーグ戦で早稲田に敗れた借りを返すチャンスだと思うので、今日いい準備をして、明日勝てるように頑張ります。

新美貫太(政2・慶應)

ーー今日の試合を振り返って

序盤に4対4でシーソーゲームのような形だったのですが、ミスやフォアボールが絡むとそうなってしまうので、今日の後半のように締めるところは締めて攻めるところは攻めてということをできればいいなと思います。

ーー失策もありましたが守備はいかがですか

ショートの古川がけが明けで実戦も少ない中だったのですが、前に出てのミスや勝負しにいってのミスだったので、ミスの内容が良かったので大丈夫かなと思います。

ーー今の調子は

慶應はピッチャーがいいと思っていて、ピッチャーが締まった試合をしてくれている中で、バッター陣がもう少し打てるかなと思います。明日はAチームの選手も何人かおりてくるので、良い感じに打線が組めればと思います。

ーー明日にむけて意気込みをお願いします

この秋負けてしまった早稲田なので、やり返してアベック優勝できるように頑張ります。

長谷川聡太(経2・慶應)

ーー今日の試合を振り返って

序盤は少しワンサイドというよりは競って、先発ピッチャーがずれてきたので、出番あると思って準備して、しっかり抑えられたので良かったです。

ーー2イニングを0点に抑える好投でした

今日はスライダーがよく使えて、右のサイドなので、右バッターをしっかり切るというところをずっと練習してきたので、スライダーで右バッターをしっかり封じ込めたのが良かったなと思います。

ーー自身の投球の持ち味は

右サイドで変則で右バッターへの打ちづらさ、そのスライダーが肝になってくるので、そこが持ち味かなと思います。

ーー決勝戦に向けて一言お願いします

決勝が早稲田ということで、また早慶戦になるので、リーグ戦で早稲田から勝ち点取れなかったということで、僕らが先輩たちの分まで早稲田から勝利を取るというところを気合入れてやっていきたいと思います。

古川智也(環1・広島新庄)

ーー今日の試合を振り返って

ミスがたくさん出た中で勝てたというのは一つ良かったところかなと。あとはミスを明日に向けて詰めていかないとなという思いです。

ーー初回、チャンスで打席が回ってきました

先制されてチームとして落ち着きが無かったので、あそこで点を取ってチームに流れを持ってこようという思いで打席に入りました。

ーー2打数2安打という結果については

つなぐ意識で打ったのが結果に出たかなという感じです。

ーー守備ではミスが出てしまいました

一番自信があるのが守備だったので。エラーが出たのはしょうがないのでまた今日帰って練習して明日に向けて頑張りたいと思います。

ーー明日の決勝戦に向けての意気込みをお願いします

やっぱり慶早戦を決勝戦で出来るということでみんな強い思いがあると思うので、その思いをぶつけ合って最後勝ち取りたいと思います。

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