社協2600万円不正受給、「再訪問手間省く」と第三者委

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調査報告書について説明する第三者委委員長の加藤博史・龍谷大名誉教授(左)ら=京都府八幡市八幡・市立福祉会館

 京都府の八幡市社会福祉協議会のケアマネジャーが介護サービス利用者の印鑑を無断作製していた問題で、原因を調査した第三者委員会が7日、報告書を公表した。自浄能力の欠如を指摘する一方、意思確認が困難な利用者に押印してもらう難しさも背景にあったと分析。第三者による点検体制の確立などを提言した。

 報告書では、印鑑の無断作製が、押印を忘れた際に再訪問の手間を省くことや、認知症や精神障害による意思確認の困難さが理由だったと指摘した。押印が困難な場合は理由を記載すればよいことが周知されていなかったことも要因に挙げた。
 その上で、「事業所内の規律が緩み、意思疎通も不十分だった」と組織的な課題を指摘。同意確認が困難な場合は民生委員らに証明してもらう仕組みの導入や手続きのマニュアル化を提案した。
 第三者委による会見で、松本伍男社協会長は「信頼回復に向け、全力で取り組む」と述べた。
 同社協を巡っては、今年5月に職員6人が利用者139人分の印鑑を保管し、うち118人分を書類で無断使用していたことなどが発覚した。八幡市は、介護報酬の不正受給が判明したとして同市社協に約2610万円の返還を求め、11月1日から6カ月間、新規利用者受け入れ停止の行政処分とした。