【特集】上下水道の将来をみすえて(2)

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◇[下水道インタビュー]長年のノウハウと先進的な技術を活かして
積水化学工業株式会社 統括責任者 仲原学さん
ーどのような体制で業務を受託していますか
弊社は住宅用の塩ビ管や高機能プラスチックなどの樹脂加工メーカーです。その技術を活かしてインフラの維持管理にも業態を広げています。
平成26年度から、弊社に加え管清工業株式会社、株式会社日水コン、一般財団法人都市技術センター、藤野興業株式会社による共同企業体で、下水道管路施設の維持管理を受託しています。

ー普段は、どのような業務を行っていますか
現在、市役所内におおむね3人が常駐して、対象の住宅団地から下水道の詰まりなどの通報を24時間365日で受け付けています。例えば、「トイレが詰まっている」、「お風呂の排水が流れない」などの電話があれば、すぐに駆け付けて状況を確認し、公共側の詰まりであれば対処し、住宅側の詰まりであれば業者を紹介するなどしています。

ー例えば、どんな作業がありますか
公共汚水ますで詰まっている場合は、まずは小型の洗浄機で汚水を流し切りますが、大きな詰まりになると、高圧洗浄車を手配することもあります。その後、ケーブル式の小型カメラで管内の状況を確認し、内部に張り出した木の根など、詰まりの原因を取り除きます。
受託を開始した当初、年間約130件あった通報が、昨年度で約100件にまで減りました。業務の成果が数字に現れてきたと考えています。

ーこれまで、どんな苦労がありましたか
公共汚水ますが自宅のどこにあるかわからない人も少なくありません。隣の家から「においがする」と苦情が入って詰まりが判明することも。フタを開けたら、汚水が一気に溢れ出てきたということもありました。
また、流してはいけない布などを流し、ポンプに詰まることがあります。他にも、道路上のマンホールの穴に棒や土などが入れられていることもあります。

ー日常業務の他に、どんな仕事がありますか
対象地域をパトロールし、マンホールのガタつきを動かないように固定したり、雨水の流入を調査したり、小型カメラで管内を撮影して老朽化した箇所を特定します。
ただし、悪いところを見つけて次々と修繕するのではなく、緊急性や耐久性、ライフサイクルを考慮した維持管理対応を市に提案しています。
例えば、道路を掘削せず、下水道管の内部から補修する最新の工法を提案します。これなら費用も安く、工事日数も短縮でき、全体として施設の寿命を伸ばし、中長期的なコストダウンが実現できます。

ー災害が起こった際には、どんな活動を行いますか
昨年の台風21号による大規模停電では、市内各地に点在している下水道ポンプが長時間にわたり停止してしまいました。その際は、共同企業体も協力して、バキューム車でたまった汚水を吸い取り、下流の施設まで何度も運びました。

ー今後の業務で目指しているものはありますか
今後は、市内全域で下水道管やポンプなどの老朽化がさらに進むと思われます。そのため、より効率的な維持管理が欠かせません。共同企業体の各社では、これまで培った技術やノウハウを活かしながら、市と力をあわせて下水道を安全に維持していきたいと思います。

◆未来のために今できることを一歩ずつ
このような官民連携の取り組みは、先進事例として全国に広がっています。
今後、包括的民間委託の拡大と並行して、技術職員の育成や技術継承に努め、職員が適正に各業務を管理・チェックすることで、バランスのとれたスリムな事業運営を目指します。

○台風や災害に備えて
今年の台風では東日本各地で大規模停電による断水が発生しました。本市でもいつ同じような被害が発生するかわかりません。上下水道施設が被災した場合、復旧までかなりの期間を要すことがあります。飲み水は1人1日3リットル、家族にあわせて7日分を目安に確保しておきましょう。

問い合わせ:経営総務課・水道課・下水道課【掲載情報の見方・参照】

■〔水道のお知らせ〕
○消費税率の変更について
10月1日から、新税率(10%)が適用されました。なお、9月30日以前より継続してご使用いただいてるお客さまにつきましては、経過措置により、水道料金・下水道使用料の12月1日以降の検針分から適用されます。

問合せ:経営総務課【掲載情報の見方・参照】

○川や溝に廃油などを捨てないで
市の水道水の約70%は、滝畑ダムや石川、石見川を水源として利用していますが、河川へ廃油などが流入し、浄水場の運転を停止して施設を洗浄しなければならない事故が毎年のように発生しています。暖房などで油類を使う季節になりますが、水源保全のため河川などに油類やごみを捨てないようお願いします。

問合せ:水道課【掲載情報の見方・参照】