ベッツ獲得候補のメッツ シンダーガードとのトレードも

今オフのトレード移籍の可能性が高まっているムーキー・ベッツ(レッドソックス)が、ニューヨークの球団へ移籍する可能性があるという。もちろん、ライバル球団のヤンキースへベッツがトレードされる可能性はゼロに等しく、「ニューヨークの球団」というのはメッツのことである。メッツはレギュラー不在のセンターがチームの大きな弱点の1つとなっており、MLBネットワークのジョエル・シャーマンはその穴を埋めるのにベッツは最適の存在であると指摘している。

今季のメッツは、フアン・ラガレスの67試合を筆頭に、ブランドン・ニモ、マイケル・コンフォートの3人がセンターで33試合以上にスタメン出場した。しかし、ニモとコンフォートは優れた打撃力を誇るものの、センターの守備は平均を下回り、好守で知られるラガレスは、打撃面が弱く、レギュラー定着には至らなかった。カルロス・ベルトラン新監督には、センターのレギュラー候補として複数のオプションがあるものの、ベッツ獲得はそんな不透明な状況を一変させる可能性を秘めている。

右翼手としてメジャー最高級の守備力を誇るベッツは、センターでも高水準の守備力を期待できるアスリートであり、シャーマンはハイレベルな攻守を兼ね備えたベッツのことを、メッツにとって「夢のような選択肢である」と表現している。そして、ベッツ獲得のために、先発右腕のノア・シンダーガードを放出するトレードを提案。シンダーガードの年俸はベッツのおよそ3分の1程度であり、年俸削減を目指すレッドソックスのニーズに合致する。ベッツの保有期間が残り1年であるのに対し、シンダーガードは残り2年保有できるため、レッドソックスにとって決して悪くない話だろう。

また、シャーマンは、レッドソックスが残り2年保有できるシンダーガードを放出することで、さらなる年俸削減と若手有望株の獲得を実現できると指摘する。両軍にとって「WIN-WIN」となりそうなこのトレード案だが、実現する可能性はあるのだろうか。メッツのブロディ・バンワグネンGMがセンターの補強に関してどのような動きを見せるか注目だ。

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