サイボウズアメリカ、日本で培ったグループウェア実績で再び米国市場へ_そのカギは?

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日本発、サイボウズの業務改善プラットフォーム「kintone」が米国でどんな風を起こしているか―――。

グループウェアの開発・販売・運用を手がけるサイボウズは11月7日、同社総合イベント「Cybozu Days 2019」で「米国市場へのチャレンジと市場動向レポート」と題したカンファレンスを開き、サイボウズ 山田理 取締役副社長や、Kintone Corporation(サイボウズアメリカ)Dave Landa CEO らが登壇。

同社の業務改善プラットフォーム「kintone」が米国市場でどう活用されているか、米国市場の最新動向、サイボウズの事業戦略などについて伝えた。

サイボウズの米国子会社 Kintone Corporation(サイボウズアメリカ)の立ち上げを担当し、現在はサンフランシスコに在住しグローバル事業担当とUSA社長を兼任する山田理副社長は冒頭、Cybozu の競合である Box や Zendesk といったクラウド型カスタマーサービスプラットフォームに水を開けられている状態を伝え、Office365 や Google Apps 、salesforce という進化し続ける恐竜たちとどう共存していくかについても触れた。

2001年にアメリカに進出し、3年で撤退したときの敗因について山田副社長は、「文化の壁」「ブランド・資金力不足」「OKYによる孤立」をあげた。

そして再びアメリカ進出を果たしたときの違いについては「PaaSモデル」「日本での実績」「全社でのコミット」とも。山田副社長は「アメリカ市場に挑む理由は、アメリカを制する者は世界を制す」と続ける。

このなかの「日本での実績」について、山田副社長はサイボウズ社内の離職率と売上高の推移を示し、離職率ワーストの2005年から、13年経った2018年には、離職率が5%に低下。さらに売上高は2005年から3倍以上に伸びたことを伝え、この国内実績をアメリカで試すと力を込める。

そのサイボウズアメリカも、2017年当初は離職率57%という衝撃的な数字でスタート。2018年には10%、2019年には20%と低下させ、「大切なことは国内のサイボウズと同じ。100人100通りの人事制度。100人いれば100通りの働き方があっていい。それぞれが望む働き方や報酬が実現されればいい。そこには制度・風土・ツールの選択肢があり、主体的にそれらを選択できることが大事」と伝えた。

ここで、サイボウズがいう制度とは、在宅勤務、人事評価と給与、育児休暇、採用・退職、副業など。風土とは公明正大、多様な個性を尊重、自立と議論という考え方。ツールとは情報共有クラウド、遠隔会議、BPM、セキュリティ、リアルオフィスなどをさす。

山田副社長は2019年の企業理念を「ひとつは「優れたグループウェア」と「チームワーク強化メソッド」を開発・普及。もうひとつは、理想への共感、多様な個性の尊重、公明正大、自立と議論で、チームワークあふれる社会を創る」と伝え、今後も時価総額世界ランキングではなく、幸せ度世界ランキング上位に入る企業をめざすと語っていた。

tokyochips編集部