WEC上海:レベリオンが首位発進。ジネッタ勢が続きプライベーターがトップ3独占

 9月に開幕した2019/2020年WEC世界耐久選手権は11月8日、中国の上海国際サーキットで第3戦上海4時間レースのフリープラクティス1回目が行われ、レベリオン・レーシングの1号車レベリオンR13・ギブソン(ブルーノ・セナ/グスタボ・メネゼス/ノルマン・ナト組)がオープニングセッションの総合首位に立っている。

 WEC“シーズン8”の3戦目の舞台はアジアラウンド2カ国目となる中国・上海だ。朝から晴天に恵まれた走行初日は、現地時間11時に90分間のフリープラクティス(FP)1回目がスタートした。

 今戦にはレギュラー参戦する30台とスポット参戦のプロトン・コンペティションが走らせる78号車ポルシェ911 RSRを含めた全31台がエントリーしているが、この内、チームLNTの5号車ジネッタG60-LT-P1・AERとAFコルセの71号車フェラーリ488 GTE Evoを除く29台がセッション開始直後から精力的にラップを重ねていく。

 レースウイーク最初のプラクティスは大きなトラブルやアクシデントもなく進みまずは、レベリオン・レーシングの1号車レベリオンR13・ギブソンが1分50秒を切るタイムで総合トップに。中盤にはチームLNTの6号車ジネッタG60-LT-P1・AERがこれを逆転する。

 また、セッション開始から30分以上にわたってガレージに留まっていた5号車ジネッタG60-LT-P1・AERもセッション時間30分を切ったところでコースイン。すると、1分49秒183というタイムをマークしてトップに躍り出た。しかし、チェッカーまで残り1分あまり、レベリオンのメネゼスが唯一の1分48秒台となる1分48秒761を記録。これでFP1の総合首位に立っている。

 総合2、3番手はジネッタ勢が続き、プライベータがトップ3を独占してみせた。開幕2連勝中のTOYOTA GAZOO Racingは7号車トヨタTS050ハイブリッドが総合4位で、タイムは1分50秒085。8号車トヨタTS050ハイブリッドは、LMP2クラス首位となったクール・レーシングの42号車オレカ07・ギブソンを挟んで総合6番手/クラス5番手に留まっている。

第2戦富士からの連勝を狙うTOYOTA GAZOO Racingの8号車トヨタTS050ハイブリッド

 LMP2の2番手は前戦富士でWEC初優勝を飾ったレーシングチーム・ネーデルランドの29号車オレカ07。3番手にはユナイテッド・オートスポーツの22号車オレカ07が続き、ここまでが1分50秒台をマークした。

 LM-GTE ProクラスではポルシェGTチームの91号車ポルシェ911 RSRが2分01秒389でクラス首位に立った。これに上海での連覇と富士からの2連勝を狙うアストンマーティン・レーシングの95号車アストンマーティン・バンテージAMRが続き、3番手にはAFコルセの51号車フェラーリ488 GTE Evoが入った。

 エントリーが1台増え、都合12台での争いとなるGTE Amクラスの首位は、チーム・プロジェクト1の56号車ポルシェ911 RSR。タイムはGTE Proの3番手に次ぐ2分01秒814だった。クラス2、3番手には98号車と90号車のアストンマーティン勢がつけ、石川資章とケイ・コッツォリーノも乗り込むMRレーシングの70号車フェラーリ488 GTEがクラス4番手となっている。

 WEC上海は8日15時30分(日本時間16時30分)から2回目のフリープラクティスが行われる。

■2019/2020年WEC第3戦上海 フリープラクティス1回目

Pos. No. Class Team Car Driver Tyre Time

1 1 LMP1 レベリオン・レーシング レベリオンR13・ギブソン B.セナ
G.メネゼス
N.ナト MI 1’48.761

2 5 LMP1 チームLNT ジネッタG60-LT-P1・AER J.キング
B.ハンリー
E.オルジェフ MI 1’49.183

3 6 LMP1 チームLNT ジネッタG60-LT-P1・AER C.ロバートソン
M.シンプソン
G.スミス MI 1’49.234

4 7 LMP1 トヨタ・ガズー・レーシング トヨタTS050ハイブリッド M.コンウェイ
小林可夢偉
J-M.ロペス MI 1’50.085

5 42 LMP2 クール・レーシング オレカ07・ギブソン N.ラピエール
A.ボルガ
A.コニー MI 1’50.338

6 8 LMP1 トヨタ・ガズー・レーシング トヨタTS050ハイブリッド S.ブエミ
中嶋一貴
B.ハートレー MI 1’50.544

7 29 LMP2 レーシングチーム・ネーデルランド オレカ07・ギブソン F.バン・イアード
G.バン・デル・ガンデ
N.デ・フリース MI 1’50.908

8 22 LMP2 ユナイテッド・オートスポーツ オレカ07・ギブソン P.ハンソン
F.アルバカーキ
P.ディ・レスタ MI 1’50.923

9 37 LMP2 ジャッキー・チェン・DCレーシング オレカ07・ギブソン H-P.タン
G.オブリ
W.スティーブンス GY 1’51.137

10 38 LMP2 イオタ オレカ07・ギブソン R.ゴンザレス
A.F.ダ・コスタ
A.デビッドソン GY 1’51.554

11 33 LMP2 ハイクラス・レーシング オレカ07・ギブソン M.パターソン
山下健太
A.フィヨルドバッハ GY 1’52.125

12 36 LMP2 シグナテック・アルピーヌ・エルフ アルピーヌA470・ギブソン T.ローラン
A.ネグラオ
P.ラゲ MI 1’52.197

13 47 LMP2 チェティラー・レーシング ダラーラP217・ギブソン R.ラコルテ
A.ベリッチ
G.セルナジョット MI 1’53.304

14 91 LM-GTE Pro ポルシェGTチーム ポルシェ911 RSR G.ブルーニ
R.リエツ MI 2’01.389

15 95 LM-GTE Pro アストンマーティン・レーシング アストンマーティン・バンテージAMR M.ソーレンセン
N.ティーム MI 2’01.464

16 51 LM-GTE Pro AFコルセ フェラーリ488 GTE Evo J.カラド
A.ピエール・グイディ MI 2’01.603

17 56 LM-GTE Am チーム・プロジェクト1 ポルシェ911 RSR E.ペルフェッティ
D.ハイネマイヤー・ハンソン
M.カイローリ MI 2’01.814

18 98 LM-GTE Am アストンマーティン・レーシング アストンマーティン・バンテージAMR P.ダラ・ラナ
D.ターナー
R.ガン MI 2’01.909

19 90 LM-GTE Am TFスポーツ アストンマーティン・バンテージAMR S.ヨルック
C.イーストウッド
J.アダム MI 2’01.958

20 70 LM-GTE Am MRレーシング フェラーリ488 GTE Evo 石川資章
O.ベレッタ
K.コッツォリーノ MI 2’02.013

21 92 LM-GTE Pro ポルシェGTチーム ポルシェ911 RSR M.クリステンセン
K.エストーレ MI 2’02.077

22 97 LM-GTE Pro アストンマーティン・レーシング アストンマーティン・バンテージAMR A.リン
M.マルタン MI 2’02.341

23 86 LM-GTE Am ガルフ・レーシング ポルシェ911 RSR M.ウェインライト
A.ワトソン
B.バーカー MI 2’02.591

24 77 LM-GTE Am デンプシー・プロトン・レーシング ポルシェ911 RSR C.リード
M.キャンベル
R.ペーラ MI 2’02.625

25 88 LM-GTE Am デンプシー・プロトン・レーシング ポルシェ911 RSR T.プレイニング
W.バンバー
A.ネグロ MI 2’02.882

26 83 LM-GTE Am AFコルセ フェラーリ488 GTE Evo F.ペロード
E.コラール
N.ニールセン MI 2’02.967

27 54 LM-GTE Am AFコルセ フェラーリ488 GTE Evo T.フロー
F.カステラッチ
G.フィジケラ MI 2’03.013

28 78 LM-GTE Am プロトン・コンペティション ポルシェ911 RSR L.プレッテ
P.プレッテ
V.アブリル MI 2’03.174

29 57 LM-GTE Am チーム・プロジェクト1 ポルシェ911 RSR B.キーティング
L.テン・ボーデ
J.ブリークモレン MI 2’03.966

30 62 LM-GTE Am レッドリバー・スポーツ フェラーリ488 GTE Evo B.グライムス
J.モウレム
C.ホーリングス MI 2’04.189

31 71 LM-GTE Pro AFコルセ フェラーリ488 GTE Evo D.リゴン
M.モリーナ MI No Time

*リザルトは編集部集計

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