中国リテール大手 Suningが中国国際輸入博覧会で海外ブランドと契約調印

中国リテール大手 Suningが中国国際輸入博覧会で海外ブランドと契約調印

AsiaNet 81523(2218)

【上海2019年11月7日PR Newswire=共同通信JBN】
*今後3年間に中国に海外新興ブランドを中心とした体験型店舗をオープンし、海外ブランドを販促へ
*中国大手がイタリア貿易促進機構ITAおよびイタリアブランドとコラボを深化

中国のトップ500社の非国有企業の中で第2位にランクされている年間売上高約770億ユーロの商業大手Suning Holdings Groupはこのほど、中国国際輸入博覧会(China International Import Expo、CIIE)で数十の海外ブランドと契約を結んだ。

Suningはまた、現在2年目の、2国間貿易を促進するために設計されたこの広大な貿易フェアを選定し、国際ブランドのプロモーションのため中国で今後3年間に、海外の新興ブランドに焦点を当てた150の体験型店舗をオープンする計画を発表した。

2020年に30周年を迎えるSuningは、同日CIIEで開催されたJiangsu Province Cross-Border Conference(江蘇省クロスボーダー会議)で、数十の異なる海外ブランドとの契約を発表した。この取引は、中国の新世代の消費者に国際的ブランドを広め、中国市場への進出を希望するものにとって望ましいパートナーとなるための継続的な努力を反映している。

Suningは特に、傑出した製品体験と野心的なライフスタイルの創造に貢献することのできるニッチで高品質の海外ブランドや企業との取引を模索することを強く願っている。中国の消費者が主要な海外ブランドにアクセスして刺激を受けるためのゲートウエイを提供するように設計された150の新しい体験型店舗の計画に加え、同社は2020年上半期に上海で革新的なSuning Internationalハイエンドスマートストアも立ち上げる予定である。

CIIEで調印した16のブランドには、家電メーカーのデロンギ、スキンケアブランドのPerlier、化粧品メーカーのBolton Groupなどのイタリア・ブランドが含まれている。この他、フランスの多国籍食品会社であるダノン、米時計メーカーのTimex、ブラジル2位の食品加工会社であるMarfrig Global Foods、韓国企業のNUC Electronicsなどがある。

Suningの国際的な意欲をリードする究極の責任を負っているスティーブン・チャンSuning International社長は「われわれはスマートリテール・イノベーションと堅実なブランドパートナーシップを通じ、世界中のスタイリッシュで高品質のホーム、ファッション、ライフスタイル製品を中国に持ち込み、中国の新世代の消費者に対応することに注力している。CIIEで調印した契約は、中国市場への進出を意図しているブランド向けを含め、東西の橋渡しをし、相互の商業機会と文化交流を促進するためにするという当社のコミットメントを反映している。まもなくこのような契約に調印することがもっと多くなることを楽しみにしている」と語った。

Suningは今週初めCIIEで、イタリアのルイジ・ディマイオ外相の列席の下で、イタリア貿易促進機構(Italian Trade Agency、ITA)およびカルロ・フェッロITA会長との間で3年間のパートナーシップを締結した。ディマイオ氏は、本物のイタリアブランドを中国に持ち込むことにおけるSuningの貢献を高く評価し、Suningのグローバルリテールチャンネルを通じた中国市場でのイタリア製品の将来の発展を楽しみにしていると語った。

契約に基づき、ITAはSuningと緊密に協力して、デザイン、ファッション、テクノロジー、ワイン、特産品など、より多くのイタリアブランドの中国への紹介をサポートする。このパートナーシップでは、ITAが、プロの海外バイヤーを支援するために設計された訓練プログラムである「Suning-Italian Retail Academy」もサポートする。

Suningは今年、既に150のイタリアブランドと契約を結び、うち3分の1の、ワインブランドのBiondi SantiやフレグランスブランドのCultiなどは中国に初めて紹介された。Suningが契約している他のイタリアブランドには、テクノジム、ヴェルサーチェ(Versace)、アルマーニ、illy、San Benedettoなど、さまざまな業界でおなじみの名前が含まれている。

チャン氏自身は、Suningのミラノオフィスに拠点を置いている。このオフィスは2018年の開設時にSuning Internationalの欧州での成長のための触媒と見なされた。同氏の指導の下で、同社は2020年末までに総売上高の少なくとも30%が海外事業から来ると予測している。

Suning Holdings Groupは、現在中国で最も価値のあるリテールブランドにランクされているスマートリテール子会社であるSuning.comを所有している。同社は3年間連続で世界最大の企業のFortune Global 500リストに掲載されており、ブランド価値総額は約340億ユーロ、営業利益は約330億ユーロを超えている。Suning.comは先週、2019年第1-3四半期で236億2000万ユーロ超の売上高を報告した。

▽Suning Holdings Groupについて
1990年に創設されたSuningは中国有数の商業企業で、中国と日本に上場企業2社がある。Suning Holdings Groupは2019年、6025億元(約772億4000万ユーロ)の年間売上高によって中国非国有企業トップ500社の上位3ブランドにランクされ、インターネットリテーリング分野での首位を継続した。Suningは「全ての人のために一流の質の生活を創造することにより、業界全体のエコシステムを主導する」との使命を持って、商業用不動産、金融サービス、スポーツなど多くの垂直事業から成る企業エコシステムを通じてリテールとしてのコアビジネスを強化し、拡大してきた。オンラインとオフラインのリテーリングを開拓した主要子会社Suning.comは2017年から2019年まで3年連続でFortune Global 500のリストに入った。

ソース:Suning Holdings Group