「AppleTV+」作品、ヘイリー・スタインフェルド主演『ディキンスン 若き女性詩人の憂鬱』をレビュー!

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「AppleTV+」のオリジナル作品である『ディキンスン 若き女性詩人の憂鬱』は実在の詩人であるエミリー・ディキンスンの半生を描いた作品です。伝記作品という位置付けではありますが、あらゆる解釈を盛り込み、ファンタジーのような作品にもなっています。そんな『ディキンスン 若き女性詩人の憂鬱』をレビューします。

『ディキンスン 若き女性詩人の憂鬱』とは?

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2019年11月2日に新たにサービスが始まったアメリカApple社が提供する「AppleTV+」で配信されている『ディキンスン 若き女性詩人の憂鬱』。
主演は、ハリウッド女優で若手有望株となる女優ヘイリー・スタインフェルド。
その他では、『アナと世界の終わり』で主演を務め広く知れ渡ったイギリス人女優、エラ・ハントなどが共演。

主人公のエミリー・ディキンスンは19世紀史上、世界最高の詩人と言われている人物で、男尊女卑が当たり前のようにある世界の中、様々な詩を残していたことが死後明らかになっていました。
本作で描かれていることは必ずしも事実ではないものの、諸説ある有力なエピソードをもとに作られ、時代背景の19世紀中期を基に、独自となる解釈がふんだんに盛り込まれ、暗いイメージになりがちな物語を巧みにコメディとして落とし込み、華麗に演出しているドラマです。
基本は全エピソードが繋がっている作品ですが、基本的なベースとしては1話完結に近い構成で描かれていくコメディ作品となっています。

『ディキンスン 若き女性詩人の憂鬱』の作品情報

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原題:Dickinson
監督:アレナ・スミス
出演:ヘイリー・スタインフェルド、トビー・ハス、アンナ・バリシニコフ、エラ・ハント、エイドリアン・エンスコエ、ジェーン・クラコウスキー
公開:2019年11月2日
時間:1話あたり30分
話数:シーズン1、全10話
製作:アメリカ合衆国

『ディキンスン 若き女性詩人の憂鬱』のあらすじ

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時は19世紀、マサチューセッツ州。
エミリー・ディキンスンは良家の娘で、女性は家事に務める慣しを嫌っている。
親からも結婚しろとせがまれるも、それすらも嫌気がさしていた。

エミリーの兄であるオースティンは、彼女の親友であるスーことスーザンとの結婚を決めたと報告する。
しかし、スーとエミリーには秘密があったのだ!
ふたりは、共に愛し合っている。
密会を重ねつつ、兄のフィアンセであるスーとエミリーは、人知れず関係を持つ。
そんな世間では認められない愛を貫くエミリーは、詩人として詩を書き留めていくも家族からは、受け入れらない。
そんな軋轢に押しつぶされないエミリーの日常を描く。

『ディキンスン 若き女性詩人の憂鬱』は伝記作品を新たな解釈で贈る

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ここからは、『ディキンスン 若き女性詩人の憂鬱』の魅力を紹介していきます。
エミリー・ディキンスンは、実在する人物とはいえ、それはもう100年以上前であり彼女を実際に知るには書物の記録しかありません。
それ故、この物語はとてもファンタジー要素が強いというのも特徴です。
あらゆる視点から、エミリー・ディキンスンの物語を組み立てている、『ディキンスン 若き女性詩人の憂鬱』を紐解いていきましょう。

エミリー・ディキンスンは同性愛者?

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『ディキンスン 若き女性詩人の憂鬱』では、親友のスーを愛するという描き方で、同性愛者として描かれていました。
これはあくまで実際にそうであったのかというのは、彼女の作品である詩や諸説あるエピソードからそう捉えているのであって、実際に同性愛者出会ったかどうかはわかりません。
しかしエミリー・ディキンスンの詩には女性への愛が強かったことが如実に現れており、性に対して一般とは違う観点であったことが推測されています。
本作品ではそういった経緯から、同性愛者という設定を用いてキャラクターを創造しているのが特徴です。
ちなみに上記画像は、数少ないエミリー・ディキンスンの本人の写真、一緒に写っているのは親友のスー。
彼女自身が映った写真は現存するものでもごくわずかなのだそう。

伝記作品にしてファンタジー

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この作品は実在した詩人である、エミリー・ディキンスンが主人公です。
しかし実在した人物でも、この作品はとても幻想的にファンタジー要素が詰まっています。
現代的な洗練された解釈がとても素晴らしい演出がとられているのです。
19世紀という時代背景も相まり、とても不思議な映像となっておりよりファンタジーとして観ることができます。
ホームパーティーをやるにしてもエレクトロな音楽に、当時にはあり得ないストンプなどの現代で生まれたダンスなどが用いられており、クラシックなドレスとのミスマッチ感が絶妙におしゃれな雰囲気を作り、なんとも言い表せない唯一無二な作品。
そしてエミリーの詩を生み出す際に文字を挿入して特別な演出を使っていると共に、頭の中を描く描写なども幻想的に作っています。
これまでありそうでなかった不思議な映像に引き込まれていく、そんな物語です。
若さあふれるティーンズムービー的雰囲気もあり、とても楽しめるエンタメ作品に仕上がっています。

過去にはこんな作品も

過去には、エミリー・ディキンスンを題材にした映画作品もありました。
しかしこちらは、伝記映画として粛々とした雰囲気で、史実に沿った内容です。
様々な映画人が影響を受けた詩人ということもあり、イギリスで製作されています。
もし、興味があるならばNetflixなどで視聴可能です。