東西南北

 最高裁での注目の審理は「第2審有罪での刑執行」が覆るという結果に終わり、7日夜から8日朝にかけてのブラジルはそのニュース一色となった。審理前は「判断が覆れば最高裁閉鎖だ」などと息巻いていた一部国民がいたが、その割には、少なくとも8日昼現在ではそうした動きは起こっていない。この審理当日に、ボウソナロ派のジャーナリスト、アウグスト・ヌーネス氏がヴァザ・ジャット報道の国際的ジャーナリスト、グレン・グリーンウォルド氏に殴りかかり、「不満のある人に対して暴力を振るう」という行為が批判されたが、そうした影響もあるかも。いずれにせよ、ルーラ元大統領の釈放まで目が離せないが。
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 8日発売のヴェージャ誌は、現在話題の「門番」アルベルト・マテウス氏を表紙に特集を組んだ。同氏は、マリエレ・フランコ元リオ市議の殺人グループの一人が犯行数時間前にボウソナロ大統領のコンドミニオを訪ねた際、大統領の許可を得て入場させたと供述した人物。これまでは名前や顔は明かされていなかった。リオ州検察局は「証言は虚偽」としたが、同氏の主張を裏付けるものも少なくなく、事件はまだ闇。素性を明かされたが、安全確保は大丈夫?
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 ブラジル開催のサッカーのU17W杯。ブラジル代表は本来のエースのレイニエールの出場許可が下りず、センター・フォワードのタレス・マグノの負傷退場などがありつつも、ここまで順調に勝ち上がってきている。次戦は11日に行われる準々決勝の対イタリア戦。この先は楽ではないだろうが、優勝を目指してがんばって欲しいところ。

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