水位観測施設が大雨、冠水で故障 対馬・佐護川

9月の台風17号接近に伴った佐護川の氾濫で冠水した水位観測局=対馬市上県町佐護地区(県対馬振興局提供)

 長崎県は8日、対馬市上県町佐護地区を流れる佐護川(延長約7.3キロ)の水位を計測する観測局が9月の台風17号接近に伴う大雨で冠水し、水位が測れない状態になっていることを明らかにした。
 県によると、水害などの際、住民が早期避難を図れるよう県は河川の防災情報を24時間体制で提供する県河川砂防情報システムを2004年度から運用。佐護川では、中流部近くの旧佐護小跡地に水位観測局を設けていた。
 台風17号の影響で大雨が降った9月23日未明、佐護川が氾濫。水位観測局(高さ約2.5メートル)の建物のうち地上約2メートルまで水に漬かり、同日から観測できなくなったという。
 県河川課は「冠水で観測機器が故障したのは、おそらく初めて。受注生産のため時間がかかるが、国の補助金を活用し、来年の梅雨時期までには復旧できるよう努めたい」としている。

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