祇園愛した吉井勇しのび芸舞妓献花 京都・東山で「かにかくに祭」

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吉井勇の歌碑に白菊を献花する芸舞妓たち(京都市東山区)

 祇園をこよなく愛した歌人吉井勇(1886~1960年)をしのぶ「かにかくに祭」が8日、京都市東山区元吉町の白川のほとりで営まれた。すっきりと晴れた秋空の下、芸舞妓が歌碑に献花した。

 吉井は晩年を京都で過ごし、「都をどり」の作詞も手掛けるなど花街と深いゆかりを持った。歌碑は1955年、吉井ら多くの文人や画人と親交があったお茶屋「大友」跡地に建立された。式典は、祇園甲部組合が毎年開いている。
 芸舞妓4人が祇園への思いを詠んだ歌「かにかくに 祇園はこひし 寝(ぬ)るときも 枕のしたを 水のながるる」の碑の前に、白菊の花を手向けて静かに手を合わせた。
 芸妓の豆まるさん(26)は「令和という新しい時代になっても変わらず祇園町を見守っておくれやす、とお願いした」と話した。周りには観光客や写真愛好家が幾重にも輪をつくり、盛んにシャッターを切っていた。