夫の不倫が発覚して…離婚調停で婚姻費用を求めても折り合わず事態は悪化

つい先日、小室哲哉氏が妻のKEIKOさんと離婚調停中であることが明らかになりました。また、別居していても生じる「婚姻費用」(生活費)を負担していないことも話題になっています。

夫の不倫が発覚、一度はやり直そうとしたものの、夫が家を出ていき、その後、妊娠がわかった女性がいます。夫がおこした離婚調停で、彼女も現在、婚姻費用を求めていますが、額が折り合わず難航しているところです。


お互いにバツイチで知り合って

西日本のとある町に住むシュウコさん(44歳)は、22歳で最初の結婚をし、ひとり娘をもうけましたが義父母とのおりあいが悪く、出産後すぐに離婚。夫も彼女の味方になってくれませんでした。娘が3歳になったころ、今の夫と再婚しました。シュウコさん29歳、彼は32歳でした。彼も離婚経験者ですが子どもはいなかったそう。

「娘を自分の子のようにかわいがってくれて、いいパパでした。家族3人で旅行をしたり一緒に遊んだり、いい思い出がたくさんあります」

娘が高校を卒業して、別の町の専門学校に通いながらひとり暮らしを始めたのが1年半前。これからは夫婦ふたりきりで仲良くやっていこうと思っていましたが、今年に入ってから夫の様子が「どことなくヘン」だと感じていました。

「隣の市にある実家に夫が帰る回数が増えたという程度なんですが。でも夫が急にセックスをしなくなったのも気になっていました。年齢的にもレスになってもおかしくないのかなと思っていましたが、なんかおかしい」

夫は、実家に帰っておらず

そこでシュウコさんは、夫が実家に泊まると言った日にGPSを使って夫の携帯を検索。夫が実家とはまったく違う場所にいることがわかったのです。

「検索されていることは夫の携帯に出るんです。夫はなぜかものすごくあわてて電話してきて、『今すぐ帰る』と。帰宅した夫を問いつめると、同じ会社の5歳年下の女性とつきあっていると白状しました。私はすぐに彼女を呼んで話をつけようとしました」

やってきた彼女は、10万円を差し出し、会社には言わないでほしいと懇願しました。彼女は子どもふたりをもつシングルマザー。

「謝罪もなく、いきなり10万円で口外するなってあんまりでしょう? しかも夫は、彼女と一緒になりたいの一点張りなんです」

彼女は弁護士に相談して、10万円の慰謝料はあまりにも額が低いこと、有責配偶者である夫からの申し出で離婚はしづらいことなどを教えてもらいます。

「それを夫に言うと、突然、大泣きして……。オレが悪かった、もう一度やり直そうって」

その夜、ふたりは固く抱き合ったといいます。シュウコさんは、夫を許すつもりでした。

それでも家を出ていった夫

本当は悩みに悩んだと彼女は言います。でも夫と過ごした15年近い日々を考えると、どうしても別れる気にはなれなかったそう。そうやってふたりで決意を確かめ合ったはずなのに、夫は1ヶ月後、彼女に泣きながら頭を下げました。離婚してほしい、と。

「毎日、彼女と会社で顔を合わせているとつらくてたまらない。どうしても好きなんだ、あきらめきれないって」

裏切られた側が、何とかがんばってやり直そうとしているのに、再度裏切られた形になりました。彼女の絶望感は察してあまりあります。

「その後、私は精神的におかしくなって病院でウツと診断されました。全身にじんましんが出て脱毛症にもなって……。精神科でもらう薬を一気飲みして何度も病院に運ばれました。何度かそんなことを繰り返して、とうとう夫と激しい言い合いになったんです」

言い合いの最中、彼女は激してきて、「あなたには人の痛みがわからない」がわからないと責め立てました。

「夫の目の前で、私、ペーパーナイフを自分の手の甲に突き刺したんです。激しい出血に夫は右往左往していました。『痛みってこういうことなのよ。目の前で見ればわかるでしょ。血が流れるの。私の心もこうやって血を流しているのよ』と私は叫び続けました」

それでも夫は家を出ていきました。荷物も何も持たずに……。

「私はどうすればよかったのか。どうすれば彼をひきとめることができたのか。もう、私には何もわかりませんでした。どこかで死ぬしかない。両親と娘に遺書を書き、家を出ました」

絶望感にさいなまれていました。夫が不倫をしたのは夫の都合です。妻である彼女は何も悪くなかったのです。それなのに、事態は悪化していく一方でした。

(後半へ続く 11/10公開)

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