【プレミア12】侍J稲葉監督が語るSR初戦の鍵は「選手の対応力」 豪は小刻み継投が特徴

侍ジャパン・稲葉篤紀監督【写真:編集部】

稲葉監督「相手投手のタイミングをどう掴んでいくかというのは大事」

 野球日本代表「侍ジャパン」は、11日から「第2回 WBSCプレミア12」(テレビ朝日系列で放送)スーパーラウンドの戦いをスタートさせる。オープニングラウンドから引き継がれる1勝を手に、初戦はC組2位で勝ち上がってきたオーストラリアと対戦する。

 オープニングラウンドC組で1勝2敗ながら、得失点差率でスーパーラウンドに勝ち上がってきた、元中日のデービット・ニルソン監督率いるオーストラリア。侍ジャパンの稲葉篤紀監督は公式会見で「オーストラリアは個性のある投手、一発のある打者がいるので、警戒して戦っていきます」と語っていた。

 オーストラリアの先発はデューシャン・ルジック投手。身長195センチの長身右腕だが、オープニングラウンドの登板はなかった。重要な初戦に向けて稲葉監督はオーストラリアの印象について「3試合を見る限りどんどん投手が代わる。長イニングを投げていない。どんどん代わる中でどうアジャストするかが大事」と語った。

 オーストラリアはオープニングラウンド初戦の韓国戦で7投手が継投。延長10回までもつれ込んだキューバ戦は5投手で繋ぎ、カナダ戦も5投手が投げた。最長でもカナダ戦で3番手で投げたケントの4回1/3。ただでさえ対戦がなく初見となる投手ばかり。その中で小刻みな継投は攻略を難しくさせる。

 指揮官はオーストラリア投手陣の継投への対策について、こう語る。「選手が感じて、こちらが投手の特徴を教えていく。その中で選手の対応力というのが大事になってくる。自分のタイミングでは、なかなか外国人は対応できない。相手投手のタイミングをどう掴んでいくかというのは大事。国際大会でずっと感じていること。みんなで対応していくということですね」と語っている。

 鍵となりそうなのが、選手同士の情報伝達。侍ジャパンの打者たちはオープニングラウンドから前の打者が後の打者に対して、相手投手の特徴や球筋などを伝達し合ってきた。オープニングラウンド以上に、このチーム全体で相手投手を攻略することが大事になってきそうだ。

「みんなで結束力を持って『個の力』と『和の力』で戦っていきたい。世界一になれるように明日からやっていきます」と語った稲葉監督。世界一を目指す侍ジャパンの、次なる戦いが始まる。(福谷佑介 / Yusuke Fukutani)

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