MLB公式サイトが早すぎる2020年の地区優勝予想を公開

MLB公式サイトでは、アンソニー・カストロビンスが早くも来季の全6地区の優勝予想を公開している。これからオフシーズンの移籍市場が本格化するため、現時点での予想はどちらかというと「願望」に近いかもしれないが、今季ポストシーズンに進出した4球団が地区を制するという予想になっているなか、ア・リーグ中部地区ではホワイトソックス、ナ・リーグ中部地区ではレッズの躍進が予想されている。

まずはア・リーグ。東部地区ではレッドソックスの年俸総額削減方針による戦力ダウンが予想されており、ヤンキースとレイズの一騎打ちになると見られる。そのなかで、カストロビンスはレイズを優勝候補の筆頭に挙げた。地区シリーズでアストロズを苦しめたことに加え、タイラー・グラスナウとブレイク・スネルが健康に1年を過ごすことにより投手力のさらなる向上を期待できることがその理由だ。中部地区で優勝候補に挙げられたのがホワイトソックス。ルーカス・ジオリト、イロイ・ヒメネス、ヨアン・モンカダら若手の台頭により戦力が整いつつあり、ついに躍進のときを迎えるという予想だ。ツインズは投手陣の整備が必要であることと今季の打線が「出来過ぎ」であること、インディアンスは資金面での制約や選手層の薄さなどにより、ホワイトソックスの後塵を拝するとの予想となっている。西部地区はゲリット・コールの流出が有力視されるアストロズが4連覇するとの予想。対抗馬にはアスレチックスが挙げられている。

ナ・リーグでは、東部地区はブレーブスの3連覇が予想されている。捕手や中心打者の補強が必要であるとしつつも、世界一に輝いたナショナルズはスティーブン・ストラスバーグとアンソニー・レンドンに流出の可能性があり、戦力ダウンは不可避。フィリーズやメッツも脅威となる可能性はあるものの、最も戦力が整っているという理由でブレーブスが優勝候補の筆頭となった。中部地区ではレッズが躍進するとの予想。今季の上位3球団(カージナルス、カブス、ブリュワーズ)がいずれも戦力ダウンする見込みであり、今季投手陣の整備に成功したレッズは、打線さえ復調すれば十分に優勝争いに加わることができるだろう。西部地区はドジャースの8連覇が予想されている。今オフ、やるべきことは多いと指摘されているものの、選手層の厚さを武器に他球団を上回ることができると考えられている。

このカストロビンスの「早すぎる予想」は、今オフの移籍市場の動きを受けて、どのように変化していくだろうか。移籍市場の動き次第では、思わぬチームが優勝候補に躍り出るかもしれない。

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