実際のプロ野球と似て非なる!? 「eBASEBALL プロリーグ」競技解説(前編)

「eBASEBALL プロリーグ」に挑む12球団の代表選手たち【写真:パーソル パ・リーグTV】

実際のプロ野球と似て非なる!? 「eBASEBALL プロリーグ」の仕組み

 プロ野球のシーズンが終わると、もう一つのプロ野球が開幕する。日本野球機構(NPB)とコナミデジタルエンタテインメントが共催する「eBASEBALL プロリーグ」の2019-2020年シーズンだ。本記事では前編・後編に分けて競技を簡単に解説。これを機に「eスポーツ」にも親しんでみてはいかがだろうか。

「eBASEBALL プロリーグ」では、「パワプロ」の愛称で親しまれる家庭用ゲーム「実況パワフルプロ野球」を使用する。各球団の選手は所属球団の実在選手のデータを使用して試合を行う。ペナントレースを戦う選手たちは全国からプロテスト、eドラフト会議を経て選ばれた精鋭ぞろい。昨年からの継続契約選手(2人まで)を含め、各球団は4人の選手を指名、48人のプロ選手が日本一を目指してシーズンを戦う。

 シーズンは実際のプロ野球と似たような流れをたどる。リーグ戦はすでに11月3日の「eペナントレース ローソン eオープニングシリーズ」からスタート。1カード3試合が行われ、対戦カードごとにチーム4選手のうち、3選手が試合に臨む。リーグは実際のプロ野球と同様、セ・パの2リーグ制であり、同リーグの5チームと対戦する全5節、計15試合が行われる。

 また、今季からリーグ戦の中盤に「セ・パe交流戦」が行われる。交流戦では各カード1試合のみの1チーム6試合、交流戦のみの順位決定も行われ、交流戦優勝チームには「e交流戦チャンピオン」のタイトルと20万円の報酬が送られる。

 各リーグの順位はeペナントレース全21試合(リーグ戦15試合、交流戦6試合)の勝率により決定し、上位3チームはeクライマックスシリーズに進出。2勝先取の3ゲーム制で、アドバンテージは存在しない。各リーグのトーナメントを突破したチームはリーグ代表としてe日本シリーズに挑む。こちらも2勝先取の3ゲーム制で、これを制したチームが晴れて日本一に輝き、1400万円の報酬を獲得する。

 試合形式は「1人5イニング」と「3人9イニング」の2種類。前者は「eペナントレース」での形式であり、1人が1試合を担当、延長なしの5イニングで戦う。「eクライマックスシリーズ」、「e日本シリーズ」では後者を採用。9イニングで、3イニングごとにプレイヤーを交代、eクライマックスシリーズでは延長戦はないが、e日本シリーズは1イニング交代の延長戦を設ける。

 実際のプロ野球と同じように個人タイトルも存在。各リーグごとに「eペナントレース」の「首位打者」「最多本塁打」「最多打点」「最優秀防御率」「最多奪三振」の5つの部門でプレイヤーが選出される。また、全日程を通じて最も活躍したプレイヤー1名に「最優秀選手」のタイトルが贈られる。

2018-2019年シーズンの結果は…

【セ・リーグ】

1位 DeNA
2位 広島
3位 巨人
4位 中日
5位 阪神
6位 ヤクルト

【パ・リーグ】

1位 西武
2位 ソフトバンク
3位 日本ハム
4位 オリックス
5位 楽天
6位 ロッテ

 昨シーズンのセ・リーグはDeNAが10勝5敗で接戦を制し優勝。パ・リーグは西武が13勝2敗と圧巻の成績で優勝を収めた。両チームはeリーグ代表決定戦(今季におけるeクライマックスシリーズ)も勝ち抜き、e日本シリーズへ進出。1試合のみの息詰まる一戦を埼玉西武が制し、日本一に輝いた。

 今季は交流戦の追加、ポストシーズンのルール変更により試合数が昨年より増加しており、より熱い戦いが期待される。詳しいルールは公式サイト、大会規則まで。後編では、「パワプロ」について紹介する。(「パ・リーグ インサイト」丹羽海凪)

(記事提供:パ・リーグ インサイト)

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