20%還元も!キャッシュレス還元のクレジットカードの選び方、最強の組み合わせは?

消費税増税とともにスタートした、最大5%の「キャッシュレス還元」。いつもの買い物でも、キャッシュレス決済をするだけでポイントがもらえたり割引になったりするので利用してる人も多いかもしれません。

ところでこのキャッシュレス還元、みなさんどんな決済方法で受け取っていますか? 彗星のごとく現れたスマホ決済(○○ペイ)も人気ですが、元祖キャッシュレス決済であるクレジットカードももちろん還元の対象。しかも、よくよくチェックしてみると、うまく組み合わせることでさらにお得な還元が受けられるのです。

今回は、キャッシュレス還元をより賢く、お得に受け取るためのクレジットカードの選び方・使い方・組み合わせ方を解説します。


期間限定だが最強!20%キャッシュバック

いきなり結論のようになってしまうのですが、20%ものキャッシュバックが受けられるカードがあります。キャンペーンをしているのは、JCBカード。

とはいえ、ただ単にカードを使うだけではもらえません。具体的には、

(1)JCBカードをApple PayまたはGoogle Payに設定する

(2)ウェブサイトまたは電話でカードごとにキャンペーンへの参加登録をする

(3)Apple PayまたはGoogle Payを利用する

というステップを踏む必要があります。

つまり、キャンペーンへの参加登録をしたJCBカードを、Apple Pay・Google Payといったスマホ決済を通して使うこと。これで、20%の還元が受けられるようになります。

使えるのは「QUICPay」「QUICPay+」のマークのある店舗。全国92万カ所以上で利用できるそうです。

20%キャッシュバックされる金額の上限は1万円まで、なので還元が受けられる買い物額は5万円までとなります。ただこれはあくまで「カード1枚ごと」の金額の上限。キャッシュバックはカードごとに最大1万円ですから、JCBカードを2枚、3枚……と持っていれば、キャッシュバックも最大2万円、3万円……と受けることができます(キャンペーンへの参加登録はカードごとに必要です)。

なお、キャンペーンは2019年12月15日まで。JCBカードはあるけどキャンペーンは知らなかった人は、Apple PayやGoogle Payの絶好の試しどきかもしれません。

スマホ決済と使うカードは「運営企業」のものが必須!

スマホ決済でも多くの場合、クレジットカードでチャージしたり、クレジットカード同様に後払いしたりすることができます。カード派の方にはなんだか回りくどいと思われるかもしれませんが、間にスマホ決済を挟むだけで、クレジットカードのポイントとスマホ決済のポイントの「二重取り」が簡単にできるので、使った方が有利です。

ただ、この方法でクレジットカードを利用するなら、スマホ決済のアプリとクレジットカードは同じ運営企業のもので揃えた方がお得。スマホ決済のアプリは同じ運営企業のカードのほうが有利だったり、他社のカードが使えなかったりするからです。

たとえば、PayPay(ペイペイ)にチャージできるクレジットカードはヤフーカード(Yahoo! JAPANカード)のみとなっています。また、PayPayにヤフーカード以外のクレジットカードを登録して決済することはできるのですが、この場合PayPayのポイントは付与されません。ですので、ヤフーカード以外をPayPayに登録しても、二重取りはできませんのであまり意味がありません。

楽天ペイも同様、クレジットカードからチャージするには楽天カードが必要です。還元率も楽天カードのほうが1%高くなっています。

ドコモのd払いも、11月10日よりdカード以外のクレジットカードが「dポイントスーパー還元プログラム」の対象外に。1%のポイント還元がなくなります。

さらに、モバイルSuicaにビューカードを使ってチャージをすると、ポイントが3倍に。JRE POINT が1000円につき15ポイント(1ポイント=1円)もらえるようになります。他のクレジットカードでのチャージでは5ポイント、現金やポイントのチャージではポイントがもらえないことを考えると、ビューカードのお得さが際立ちます(なお、モバイルSuicaでポイントを貯めるには事前登録が必要です)。

ちなみに、Suicaで買い物や鉄道を利用した場合の還元率も紹介すると、カード式Suicaだと200円ごとに1ポイント(還元率0.5%)ですが、モバイルSuicaは50円ごとに1ポイント(還元率2%)です。定期券をモバイルSuicaで買った場合も、同じ還元率でポイントが貯まります。Suicaユーザーは、モバイルSuicaに変える方がポイントを貯めるのは有利です。

いろいろと紹介しましたが、運営企業にしてみれば、自社のサービスをきちんと使ってもらいたいので、差がつけられるのは仕方のないことなのかもしれません。逆に考えれば、運営企業のカードを用意すればお得だ、ともいるので、多少手間でも準備するのもありでしょう。

還元率を1%アップしてくれるKyash

プリペイド式のカードのひとつ、Kyash(キャッシュ)は、決済金額の1%がKyashポイントとして還元されるカード。Kyashポイントは、1ポイント1円ですぐKyashの残高として使えますので便利です。

クレジットカードでKyashにチャージして、Kyashで支払いをすれば、クレジットカードのポイントに加え、1%のKyashポイントを受け取れることになります。つまり、単にクレジットカードを使うよりも、Kyashを経由した方がお得になるのです。

たとえば、1.2%の高還元率で知られるリクルートカードを使ってKyashにチャージして買い物し、1%のKyashポイントの還元を受ければ、それだけで還元率は2.2%になります。さらに政府のキャッシュレス還元で5%の還元が受けられれば、還元率は合計で7.2%にもなるのです。

実は、Kyashの還元率は2019年9月末まで2%でした。10月から1%になってしまったのは少し残念ですが、それでも手がけやすい合わせ技であることには変わりありません。KyashはVisaカードなので、使える店舗が多いのも魅力です。

LINE Payでもクレジットカード決済! Visa LINE Payカード

今後注目したいのがVisa LINE Payカードです。

LINE PayはLINEで使えるスマホ決済。他のスマホ決済と同様、クレジットカードを登録することもできます。しかし、現状クレジットカードを用いた決済は一部のLINE関連のオンラインサービスのみとなっていて、店舗での決済やチャージはできないのです。

Visa LINE Payカードを使うと、クレジットカード経由での店舗での決済ができるようになる予定です。しかも、サービス提供開始から1年間は、還元率が3%。2年目以降がどうなるかはまだわかりませんが、クレジットカードのなかでは相当な高還元率を打ち出してきています。

そのうえ、チャージ不要でコード決済をしたり、Visaのタッチ決済によるスピーディーな決済ができるようになるとみられています。

初年度の年会費は無料。2年目以降も1回でもカードで買い物をしていれば無料で、無料の条件は達成しやすいでしょう。カードは今後申し込みを経て、2020年1月をめどに順次発送する予定となっているので、続報を待ちたいですね。


まとめ

以上、お得なクレジットカードの選び方、組み合わせ方を紹介しました。しかし、全部使う必要はまったくありません。自分がよく使っている店舗やサービスを確認して、そのなかでよく使える方法を利用するのがセオリーです。

また、クレジットカードに限らず、キャッシュレス決済の新サービスやキャンペーン情報などは、目まぐるしく更新されています。自分が使えそうなサービスがあったらすぐ使ってみることがお得につながりますので、少し情報の感度を高めておくことをおすすめします。

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