ロビーに若手の工芸作品 金沢ホテル懇、年内めどに開始

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 金沢市内の都市型ホテルでつくる金沢ホテル懇話会は、館内ロビーをギャラリーとして活用し、若手工芸作家の作品を展示する取り組みを始める。宿泊客や地元利用者に金沢で活躍する多彩な気鋭作家を紹介しながら、魅力的な空間づくりにもつなげる。金沢クラフトビジネス創造機構による作品レンタル事業に協力して実施する。13日に内覧会を開き、年内をめどに各ホテルで展示を開始する。

 金沢クラフトビジネス創造機構は、金沢の作家が手掛けた陶磁、金工、染織、ガラス、木工など幅広いジャンルの作品から、ホテルの展示スペースや場所に見合ったものを年間、一律の料金でホテル側がレンタルする新事業を行う。展示品には、作家名やテーマが併記される予定で、作品の購入を希望する人には、ホテルと同機構が仲介する。

 発表の場が限られている若手作家に対し、多くの利用者が集うホテルで作品を披露する機会を提供し、アピールに役立てる狙いがある。同機構の新木伊知子専務理事は「伝統工芸の素材に新しい感性を取り入れた作品もあり、ホテルに合うと思う。(購入に進むような)良い話が増えると若手の励みになる」と期待を込めた。

 この事業は今年度、金沢ホテル懇話会で活動する7ホテルを対象とする。同機構は、現状で貸し出せる作品数に限りがあるため、宿泊客に富裕層が多く、工芸への関心が高いとみられる同懇話会に協力を求め、快諾を得たという。

 金沢ホテル懇話会はこれまで、地場産食材をメニューに取り入れたり、地元企業の商品を客室内の備品に採用したりしており、ホテル営業を通じて地域の魅力を売り込む活動を展開してきた。

 庄田正一会長(金沢ニューグランドホテル社長)は東京五輪・パラリンピックが開催される2020年は多数の外国人客の来訪が見込まれるとし、「金沢の工芸の良さを国内外に広めるチャンスだ。それぞれのホテルの立場で貢献したい」と語った。

 金沢クラフトビジネス創造機構は金沢ホテル懇話会での今年度の実施状況をみて、20年度以降の事業拡大の可否を検討する。