「天気の子」の誕生秘話とは? 新海監督がアニメ創作の極意語る

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最新作「天気の子」の製作秘話を披露する新海誠監督(京都市中京区)

 大ヒットしたアニメーション映画「君の名は。」を手掛けた新海誠監督が12日、京都市中京区のホテルで講演し、公開中の最新作「天気の子」の誕生秘話を語った。現代社会や政治の世相を意識しつつ、着想した無数のアイデアを物語に落とし込む新海アニメの創作の極意を明らかにした。

 新海監督は「映画に何より必要なのはテーマ、キャラクター、物語。この三つをつかむことが大事だ」と指摘。半年を費やして1人で考えを練ったことが「天気の子」の出発点になったとし、時々に浮かぶ発想を記録した「制作日誌」の抜粋をスクリーン上で公開した。
 また「災害や政治のニュースがとば口になった」と述べ、頻発する豪雨災害やトランプ米大統領の誕生といった社会・政治動向にも影響を受けたと説明。現代日本を舞台に民俗学とSF要素を加えた構想を固め、「世界に調和が戻らず、混乱した社会で生きる」(新海監督)物語を編んだ過程をひもといた。
 新海監督は、京都のアニメ製作会社「京都アニメーション」が手掛けた人気アニメ「涼宮ハルヒの憂鬱(ゆううつ)」の楽曲歌詞にも触発され、「作品の方向性を定めてくれるきっかけとなった」と明かした。講演は、漫画やアニメなどのコンテンツ産業を盛り上げる京都シーメックス実行委員会のセミナーで企画され、ファンや学生ら400人以上が聞き入った。