結成15周年のTHE BAWDIESが渾身のニューアルバムを語る! 「シングルを作るような感覚で1曲1曲を仕上げた」

結成15周年のTHE BAWDIESが渾身のニューアルバムを語る! 「シングルを作るような感覚で1曲1曲を仕上げた」

’19年はバンド結成15周年、メジャーデビュー10周年となるTHE BAWDIES。アニバーサリーイヤーを迎えた心境と、渾身のニューアルバム「Section #11」を語る。

──まずは、結成15周年とデビュー10周年を迎えた心境から教えてください。

ROY「JIMとMARCYとは小学生からの付き合いだし、TAXMANとも高校の同級生なので、あんまり15年、10年という区切り方に実感がないのが正直なところではありますね。もっと長い間、ずっと当たり前のように一緒にいるので」

MARCY「実際、今も一緒にいる時のノリは学生時代のまんまです(笑)。それに、節目の年ではありますけど、まだ何かを達成した感覚もないんです。むしろ、まだまだこれからやっていかなくちゃいけないと思っています」

TAXMAN「僕は、デビューから10年って短いようで長いな、続けることって大変なんだなと身に染みています。インディーズ時代から仲が良かったり、デビューが同期のバンドが活動休止やメンバーチェンジをしているのを見ても、そう感じることは多いです。でも、今年ライブに呼んでもらった怒髪天は結成35周年、フラワーカンパニーズは30周年。そういったバンドと対バンすると、音の重みが響いてきて。結成15年なんてまだまだペーペーだし、フレッシュな気持ちでやり続けることが大事だなって」

JIM「10年、15年っていうのは僕らだけじゃできなかったことで、いろんな人たちの応援や助けがあって続けられたことは間違いないです」

ROY「振り返ると、日本のメジャーシーンの中で英語詞のロックンロールを続けてきたことに関しては、自分でもよくやってきたなという思いはあります。僕たちの目標は日本にロックンロールを根付かせることなので、まだまだ30年40年と変わらずに転がり続けていきたいです」

──その言葉を証明するように、ニューアルバム「Section #11」には最新型の“古き良き”THE BAWDIES流ロックンロールが詰まっています。

ROY「アルバムのコンセプトを決めず、シングルを作るような感覚で1曲1曲を仕上げた形です。去年リリースしたベストアルバムに負けたくない、今までの自分たちの歴史を塗り替えるアルバムを作らなきゃいけないという意識もありました」

JIM「バラエティー豊かだけど、ちゃんと1本芯が通ったアルバムになったなと思います。全曲のクオリティーが高くて、好みの差だけで好きな曲を選べるくらい、ベストアルバム的な印象があります」

MARCY「自分たちらしさがすごくあるアルバムになったと同時に、初めてTHE BAWDIESを聴く人にも好きになってもらえる、聴きやすい1枚になったと思いますね」

TAXMAN「原点回帰的な部分もありつつ、特に今のTHE BAWDIESらしさがよく出ていると思います。ロックンロール=不良でとがったイメージじゃなくて、ファニーというか、楽しくて踊り出したくなる魅力が出ているんじゃないかな」

ROY「タイトルの“11”は、通算11枚目のアルバムということを表しています。THE BAWDIESの音楽は、その時代ごとの人に伝えるための変化はしているけど、大きな進化はしていないと思っていて。そもそもロックンロール自体、誕生した時の姿が一番カッコいいから、進化が必要ない音楽だと思うんです。僕らはこれまで“一節”くらいの小さな変化を続けてきたバンドで、僕らのストーリーはまだ11節目であるということを伝えたくて、“Section”という言葉を使いました」

──12月からは全国ツアーもスタートします。

ROY「THE BAWDIES史上最高のアルバムができたと断言できるので、それを引っさげて生で皆さんに伝えていこうと思います。僕たちのライブは曲を知らなくても絶対に楽しんでもらえる自信があるので、たとえアルバムを聴いていなくても何も心配せずに来ていただければ。今のTHE BAWDIESが一番カッコいいと自信を持って言えます!」

【OUR MUSIC~踊り出したくなる】

TAXMAN「ぱっと思いついたのは、『ツイスト・アンド・シャウト』ですね。僕はビートルズのバージョンが好きですけど、この曲を聴いたらみんな踊っちゃうでしょっていう。頭で考える前に体が勝手に動いちゃうような、ロックンロールの原点の魅力がこの曲にはあると思います」

JIM「僕は料理を作るのが好きでメニューに合わせて音楽を流すんですけど、パスタとかをサクッと作る時に最近ほぼ鉄板で流すのが、ザ・ビーチ・ボーイズ。特に初期は、聴いているとウキウキワクワクしてきて、包丁も踊りますね(笑)」

MARCY「Geno Washington&The Ram Jam Bandの『Hand Clappin’ Foot Stompin’ Funky Butt…Live!』というライブ盤です。熱量と楽しい雰囲気が伝わってくるし、テンションを上げたい時によく聴いています」

ROY「僕は今までも、これからも一生そうだと思うんですけど、サム・クックの『Live At The Harlem Square Club 1963』です。これがライブなんだと教えてもらいましたし、聴くたびに今も興奮して、その場にいるような感覚になります。もしタイムマシーンがあるなら、あの場所に行きたいって思うぐらい最高のライブ盤ですね。もう、聴いていると汗が飛んでくるような、生きる喜びを教えてくれるアルバムです」

【プロフィール】


THE BAWDIES
ROY(Vo,Ba)、TAXMAN(Gt,Vo)、JIM(Gt)、MARCY(Dr)により’04年に結成。’09年4月にアルバム「THIS IS MY STORY」でメジャーデビュー。’18年4月にはベストアルバム「THIS IS THE BEST」をリリースした。12月6日の渋谷CLUB QUATTROを皮切りに、’20年4月25日の新木場STUDIO COASTまで全32公演の全国ツアー「Section #11 Tour」を開催する。ロックンロールをルーツにした楽曲、日本人離れした骨太なボーカルが魅力。

【作品情報】


「Section #11」
11月27日発売
¥3,190ほか(ビクター)

2年9カ月ぶりのフルアルバム。’50年代のアメリカで誕生したロックンロールの圧倒的な熱と楽しさを英語詞のオリジナル曲に真空パックするスタイルはそのままに、音の強度やサウンドのアイデアに“今”ならではの感覚をしっかりと刻んだ力作。

【プレゼント】


サイン入り生写真を2名様にプレゼント!

ハガキでの応募方法は「TVガイド」11/22号(P114)をご覧ください。
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取材・文/大久保和則 撮影/Marco Perboni ヘア&メーク/樋口あゆみ(CALM)

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