【ナ・リーグ最優秀監督】カージナルス・シルト監督が初受賞

日本時間11月13日、両リーグの最優秀監督賞の受賞者が発表され、ナショナル・リーグはカージナルスのマイク・シルト監督が選出された。好不調の波が大きい打線と先発ローテーション、剛腕クローザーを欠いたブルペンという困難な状況を乗り越え、チームを2015年以来4年ぶりとなるポストシーズン進出&地区優勝へ導いた手腕を高く評価される形となった。

先週、母を亡くしたばかりのシルトは、受賞が決定した瞬間を家族とカージナルスのコーチ陣とともに過ごしていた。「先週、母親を失って、とてもつらかったし、その悲しみを乗り越えるのは大変だった。でも、今はお祝いのときだ。私だけではなく、私の周りにいる人々のおかげで勝ち取った賞だからね」とシルト。「これは組織の賞であり、チームの賞だ。選手の賞でもあるし、スタッフたちの賞でもある」と自身の力だけで勝ち取ったものではないことを何度も強調した。

シルトは、カージナルスでスカウト、コーチ、監督を歴任してきたが、プロ選手としてのプレイ経験は全くない。昨季途中、マイク・マシーニー(現ロイヤルズ監督)の解任に伴って暫定監督となり、その後、正式に監督に就任。プロ選手経験のない監督が最優秀監督賞を受賞するのは史上初めての快挙となった。カージナルスの監督が同賞を受賞するのは、1985年のホワイティ・ハーゾグ、2002年のトニー・ラルーサに次いでシルトが3人目である。

なお、シルトは1位票を10票、2位票を14票、3位票を3票獲得し、合計95ポイントで最優秀監督賞を受賞したが、最多の1位票を獲得したのは、クレイグ・カウンセル監督(ブリュワーズ)だった。カウンセルは1位票を13票、2位票を6票、3位票を5票獲得し、合計88ポイントでわずか7ポイント差の2位。最多の1位票を得た監督が受賞者とならなかったのは史上2度目のことだった。

3位以下は、ブライアン・スニッカー監督(ブレーブス)が45ポイント、デーブ・ロバーツ監督(ドジャース)が25ポイント、デーブ・マルティネス監督(ナショナルズ)が15ポイント、トーリ・ロブロ監督(ダイヤモンドバックス)が2ポイントという結果になった。

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