アストロズとMLB機構がサイン盗み疑惑について調査を開始

アストロズが球団史上初のワールドシリーズ制覇を成し遂げた2017年にサイン盗みを行っていた疑惑についてジ・アスレチックが報じたことを受け、日本時間11月13日、アストロズはMLB機構との協力の下で調査を開始しているという声明を発表した。「現時点ではこれ以上コメントすることは適切ではない」とし、詳細については言及を避けた。

ジ・アスレチックの報道では、2017年にアストロズで最多イニングを記録したマイク・ファイアーズ(現アスレチックス、この年のポストシーズンはロースター外)の発言として、アストロズが外野に設置されたカメラを利用してホームゲームでサイン盗みを行っていたことを紹介。電子機器を利用したサイン盗みは、メジャーリーグの規則に違反するものである。

ジ・アスレチックは、ファイアーズのほかにも、2017年に球団内部にいた3人から匿名での情報を得ているという。このなかには、ダグアウトの通路内で外野から送られてきたカメラの映像を見ていた人物が含まれている。その人物は、映像からキャッチャーのサインを判断し、ごみ箱を叩いて大きな音を出し、投手が投げる球種を伝えていたようだ。

ジ・アスレチックの報道で引用された2つのソースは、アストロズのサイン盗みがポストシーズンでも行われていたと証言したが、ポストシーズンが始まる前にサイン盗みは終了していたとの報告書も存在するという。なお、この年のアストロズは敵地ドジャー・スタジアムで行われたワールドシリーズ第7戦を制し、世界一に輝いた。

MLB機構は、ジ・アスレチックに対して「2017年シーズンの開幕から、多くの球団が他球団によるサイン盗みについて懸念を示していました。その結果、各球団のGMからの様々な情報を得て、2019年シーズンの開幕前にサイン盗みについての規則を改訂しました。新たな情報を得たあと、次の必要なステップについて決定する予定です」との声明を発表している。

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