<台風19号>避難した川越の特養入居者80人、19施設に分散…再開願う 災害後、1人が老衰で亡くなる

©株式会社埼玉新聞社

特別養護老人ホーム「川越キングス・ガーデン」からボートで救出される入居者ら=10月13日、川越市

 台風19号の影響で越辺川(おっぺがわ)の堤防が決壊して施設が浸水し運営できない状態が続いている埼玉県川越市下小坂の特別養護老人ホーム「川越キングス・ガーデン」では12日時点で、特養の入居者約80人が同市や坂戸市、さいたま市内などの19施設で避難生活を送っている。

 渡辺圭司施設長(58)は「受け入れていただいている施設には大変お世話になり、まず感謝したい」と言う。「入居していたお年寄りが心配」と、職員が避難先の施設に出向き、入居者のケアに当たってもいる 。

 災害の発生当時は施設が浸水したため一時孤立し、入居者79人とショートステイの21人、職員らが取り残された。入居者らはボートなどで救助された。入居者のうちの1人が災害後、老衰のため亡くなった。

 職員らは施設の復旧活動を続けており、3棟あるうち水没を免れた1棟だけでも早々に入居が再開できるよう願っているという。渡辺施設長は「お年寄りにとっても顔なじみと生活することは大きな意味がある。早く入居者を呼び戻したい」と話す。

 キングス・ガーデンの入居者の避難先を調整してきた川越市。介護保険課の担当者は「できることがあれば市としても協力し、一刻も早く最善の環境になるようにと考えている」と話している。