充実の三塁手市場 復活を遂げたドナルドソンが人気を集める

日本時間11月12日にアリゾナ州スコッツデールでGM会議が開幕し、ようやく本格的にスタートした感のあるオフシーズンだが、序盤から早くも人気を集めているフリーエージェント選手がいる。2015年のア・リーグMVP受賞者であり、今季ブレーブスで復活を遂げたジョシュ・ドナルドソンだ。この強打好守の三塁手には、少なくとも6球団以上が興味を示していると見られている。

昨オフ、ドナルドソンは11月下旬という早い段階でブレーブスと1年2300万ドルで契約。2018年は52試合で8本塁打、OPS.801に終わっていたが、今季は155試合に出場して37本塁打、OPS.900を復活を遂げ、三塁守備でもリーグ有数の好守を見せた。そのドナルドソンには、レンジャーズ、フィリーズ、ナショナルズ、今季所属したブレーブスなど、6球団以上が興味を示しているという。

今オフの三塁手市場には、ドナルドソンのほか、アンソニー・レンドン、マイク・ムスターカスといった有力選手が名を連ねており、最も人材が充実しているエリアの1つと評価されている。本来であれば、トップ選手のレンドンの契約が決まったあとに他の選手の契約が動き始めるのだが、レンドンの代理人は契約時期を引き延ばすことで好条件を引き出す手法で知られるスコット・ボラス。そうした事情もあり、レンドンの決断を待った結果、ドナルドソンも得られないという最悪の事態を回避するために、最初からレンドンではなくドナルドソンをターゲットにする球団もあると見られている。

特に来季を新球場グローブライフ・フィールドで迎えるレンジャーズは、今オフの大型補強に積極的であり、エイドリアン・ベルトレイの引退後、レギュラーを固定できていない三塁は補強ポイントの1つとなっている。ジョン・ダニエルズGMは「ここ数年、我々は大物選手の獲得レースに参加しなかったが、今回は参加するつもりだよ」と大型補強に動くことを宣言しており、レンドンまたはドナルドソンの獲得に多額の資金を注入する可能性は極めて高い。充実の三塁手市場は、レンジャーズを中心に動いていくことになりそうだ。

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