美里町と八代市にまたがる雁俣山(1315メートル)で8日、登山者の救助訓練があった。県防災消防ヘリ「ひばり」が、山頂付近でけがをした想定の登山者を引き上げた。
宇城広域消防本部と県防災消防航空隊の合同訓練。同町では、4月に沢登り中の男性が転落死する事故が発生している。これから来春にかけて、紅葉やカタクリの花見物などで登山客が増えることを踏まえて企画した。
山頂付近にあるカタクリの花群生地で、けがで動けなくなった男性から電話で救助要請が入ったとの想定。救助隊が二本杉峠から登山道へ入り、さらにヘリが隊員4人を山頂に運んだ。隊員たちは、けが人を現場から山頂まで運び、ヘリで救助した。
同本部第2指揮課のの久具山浩幸課長は「地上とヘリで、GPS(衛星利用測位システム)で情報を共有する重要さなどが確認できた。いざという時に備えたい」と話した。(内田秀夫)
熊本日日新聞 2019年11月9日掲載