高知県知事選挙・立候補者の横顔|松本顕治(まつもと けんじ)氏の経歴・政策は?

任期満了に伴う高知県知事選挙(11月7日告示、24日投開票)に、松本顕治(まつもと けんじ)氏(35)が立候補しています。無所属で立候補している松井氏は共産・社民両党が推薦し、立憲民主・国民民主両党の県連も推薦しています。

なお高知県知事選には、元大阪府副知事で元総務省官房総括審議官の浜田省司氏(56)が自民・公明両党の推薦を受け、立候補しています。

高知県知事選挙・立候補者の横顔|浜田省司(はまだ せいじ)氏の経歴・政策は?

福岡県出身の松本氏。国政選挙に2度立候補した経歴を持つ

松本顕治氏は1984年1月9日、福岡県福岡市の生まれで現在35歳です。高知大学人文学部社会経済学科を卒業後、2006年に有限会社ケンキョーに入社し、2016年から日本共産党高知地区委員会で勤務します。これまで民青同盟高知地区委員長、民青同盟高知県委員長、党高知地区青年支部副支部長を歴任してきたほか、日本共産党高知県委員、高知地区常任委員・宣伝部長などを務めてきました。

2017年の第48回衆議院議員選挙では高知1区で25,542 票、2019年の第25回参議院議員選挙では高知・徳島選挙区で201,820 票を得るも、落選しています。

松本氏の政策・理念は?

松本氏は自身のホームページによれば、「ここでいっしょに生きよう。だれ一人取り残さない高知県政へ 」をキャッチコピーとして以下のような政策を掲げています。

みどりと人の共生ビジョン
松本けんじは、次の7つのテーマを重点政策に掲げ、高知県政の発展に挑戦します。
1.県民一人ひとりの人権と尊厳を大切にする県政を目指します
2.命を守る防災・減災の加速化をはかります
3.暮らしに確かな土台を築きます――産業振興と雇用創出を人口減少対策につなげる
4.本気の子育て応援をすすめます
5.子どもを中心にした教育改革をすすめます
6.どこに住んでも誰でも暮らせる医療、福祉、社会保障を拡充します
7.平和憲法を活かし、県民の安全を守る平和行政

松本氏の横顔・候補者アンケートへの回答

選挙ドットコムでは高知県知事選の両候補者に重点政策や今回の選挙の争点などを聞く候補者アンケートを実施しました。候補者からの回答内容を掲載しています。

質問項目
1、なぜ、他の政治家ではなく「高知県知事」に立候補するのか(立候補理由)300字以内
2、スローガン、キャッチコピー(30文字以内)
3、重要課題認識
高知県が抱える課題のなかで、最も深刻な課題は何でしょうか?(20文字以内)
その課題に対してどう取り組みますか。(300字以内)
4、重点分野(力を入れて取り組みたい分野を③の他に2つまで。(1つ20文字以内))
それに対する理由・具体的な内容(1つ200字以内)
5、3期12年間の尾崎県政への評価(5段階、以下の選択肢からお選びください)と理由
選択肢:高く評価できる 評価できる どちらとも言えない あまり評価できない 全く評価できない
・評価できる点の理由(200字以内)
・評価できない点の理由(200字以内)
6、今回の高知県知事選挙の争点は何でしょうか(100字以内)

1、立候補理由

7月の参議院選に市民と野党の共闘の統一候補として挑戦し、その中で「ここでは暮らして行けない」という声や実態に触れてきたことが知事選決意の理由です。国の政治と無関係に高知をよくかることはできません。市民と野党の共闘で、国の政治を変える展望があるからこそ、県民が抱えている切実な課題に正面から向き合いうことができます。県としてできることを努力しながらも、国に対して、消費税増税、社会保障の切り捨て、農産物輸入自由化など「おかしいことはおかしい」とはっきり主張していきます。50年後、100年後、次の世代まで続いていける高知県どうつくるか真剣に考えられる県政をめざしたい。

2、キャッチコピー

「ここでいっしょに生きよう。だれ一人取り残さない高知県政へ」

3、最重要課題

「地域地域で住み続けられる高知県づくり」
人口減少は、全国的な課題です、一次産業に希望がもてるよう他の先進国なみの支援、大きな雇用の場となっている医療、介護、保育士など福祉現場の処遇改善、中小業者支援と一体で最低賃金のアップなど地域で暮らせる基盤づくり、子育て・教育の経済的負担の軽減、仕事と子育てとが両立できる社会へと、県として出来る努力・・こそ出て支援では、子どもや妊産婦の医療費負担の軽減、0-2才の保育料や教材費負担の軽減、学校給食費の無料化など、子どもが増えると保険料が高くなる国保制度の改善などすすめるとともに、なにより国の政治の転換を求めます。どこでも誰でもどんな仕事でも、暮らし続けられ、若者が残れる希望ある高知県をつくります。

4、重点政策

1)だれ一人おきざりにしない教育
だれ一人おきざりにない県政の中心は、教育にあります。子どもを真ん中にした教育を実現します。教員が過労や強いストレスを抱えていては、子どもたちの疑問や悩みにじっくりと寄り添って、その成長を支援することが困難なのは明白です。国の定数にも足りていない教員を増やし、子どもにしっかり向き合えるよう改善します。
高知市内に寄宿舎付きの特別支援学校を整備するなど、すべての子どもの発達を大切にします。

2)中山間地は高知県の宝
食料生産の4割を担うとともに、山を守り、国土を保全し、豊かな歴史文化を持つ中山間地は高知の宝です。
高齢者の生活を支えている地域包括支援センターの抜本的強化、生活交通の充実、水源管理の支援、小規模校の存続支援など住み続けられる支援をさらに強化します。農林業・観光などの産業振興、鳥獣被害対策、エネルギーの地産地消などに努力します。中山間地の価値を重視する国政へと働きかけます。

5、尾崎県政の評価

「評価できる」「評価できない」の両面

【評価できる理由】
一次産業など地元資源に光を当てた産業政策や医療福祉を雇用面からも重視する施策、学校図書支援員の創設、耐震リフォームの積極的推進など南海トラフ地震対策の推進、旧陸軍44連隊跡の購入など県民の実態、県の実情に基づいて努力してきたことを評価しています。また、国政との関係でも、米軍機の低空飛行訓練に対して騒音測定器を設置し飛行中止を要請、核のゴミ捨て場の拒否など、県民の立場で行動した面などです。

【評価できない理由】
目先の学力テストの「成績向上」が自己目的化し、競争と管理の強化により教育行政は、不登校の増加や深刻な教員不足など歪みを生み出しており、最も改善が求められている分野です。また、尾﨑県政の最大の弱点は、県民のくらしの厳しさ、地方衰退の元凶となっている国の悪政と対決できない点です。しかも、消費増税の積極評価、TPP容認、憲法改定の推進など、期数を重ねるごとに、追随がひどくなっていきました。

6、高知県知事選の争点

消費税増税、公的病院削減、農産物の輸入自由化推進など暮らしと地方を疲弊させている国いいなりの県政になるのか、高知のことは高知で決める県政、地方から国のあり方を変える県政になるのか、が問われる選挙です。

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