「ペグケース」ってわざわざ買う必要ある?テント用品の脇役に、本気で向き合ってみた! テントを買うとついてくる「ペグ」と、その入れ物の「ペグケース」。でも実際、登山の時には使う人も使わない人もいるのでは?そんな登山の脇役ですが、「ペグケース」って意外と色んなメーカーで作られているんです。そもそも、テントを買った時についてくるし要らないのでは?と思う方も。今回は、テント泊登山の脇役「ペグケース」にスポットを当てて、真剣に調査してみました。

ある日、お買い物をしていると…

ある日登山グッズを探して、あれこれネットサーフィンしていると…見つけたペグケース。
探してみると、以外とあちこちで売っています。

でもそもそもペグケースって、テントを買うと付いてきますよね。筆者も、もともとついていたのをずっと使っています。

もっていなくても登山できるペグケース。
あえて買う必要のないペグケース。

…え、登山向けのペグケースのメリットって…なに?

そもそも「ペグケース」って使ってる?

そもそも、他の人はペグケースを使っているのか、使っていないのか?
まずは筆者の山仲間に、ぶっちゃけ意見を聞いてみました。

「え…?何も意識したことがない。ただ付いていたやつを使っているだけです」(登山歴4年 男性)

「買った時についていたのがあったけど、どこかにいってそのまま。とりあえず、ジップロックに入れていて、ケースの必要性とか考えたこともない。そもそも、荷物減らしたいからペグを持っていかないことの方が多いかも」(登山歴10年 男性)

「ペグケースをなくしてしまって、100円均一で買ったペンケースで代用しています」(登山歴5年 女性)

うーむ…。

使っている人も使っていない人も、意見は様々。でもやっぱり、ペグケースって別になくてもいいんじゃない?と思えてきました…。

でも、ここで終わるのは早すぎる!もう少し調査を進めることに。

直撃!ぶっちゃけ「ペグケース」って…

続いて、登山用品を扱うアウトドアショップの店員さんにお話を聞いてみました。答えて下さったのは、名古屋市内アウトドアショップのMさん。

ペグケースって登山の必須アイテムではないと思うのですが、ペグケースが欲しくてお店に来る方っていますか?

Mさん

意外かもしれませんが、ちょくちょく問い合わせはありますよ。

どんな方がペグケースを探されてますか?

Mさん

最近の軽量テントってペグがついてこないものも結構あるんです。なので、買ったテントについていないと、ペグを別で買って、合わせてペグケースを探す人が多いです。

ただ…すみません、実はうちでは置いていないので(笑)、探している人には、カトラリー袋などの代用品を提案したりします。あと、意外と自分で作ってしまう人もいますよ。

付属ケースをなくした人や、こだわりの人が探しているとばかり思っていたので、気づかなかった需要にビックリ!
続いて、実際にペグケースを作っているメーカーさんにもお話を聞いてみました。

答えて下さったのは、アウトドアブランド「仙」の谷合さん。

なぜペグケースを作ろうと思ったのですか?

谷合さん

付属のペグケースってペラペラで破れてしまうんですよね。
ペグケースに限らずですが、自分の持つものにこだわりを持ってほしいから作っています。自分の持ち物が気に入って持っているものだとしたら、もっと登山が楽しくなるだろうし、使いたくて山に行くという登山へ行く動機にもなるかもしれません。

ものにはそういった力があると信じているので、ペグケースも例外ではなく作っています。

どんなことにこだわっていますか?

谷合さん

仙のブランドコンセプトが「アウトドアプロダクトを通じて日本の良さを発信すること」なので、”日本の伝統産業である和紙とアウトドア素材を使って作っている”点です。

もちろん登山で使いやすい様に左右にループをつけていたり、軽量(約15g)で丈夫な生地で作っています。

どんな人が買われていますか?

谷合さん

やはり自分の持つモノにこだわりがある人で、おしゃれな山道具を持っている人が多いですね。
後はペンケースとして使いたいという方も買っていきます。値段的にも買いやすいので人気商品の一つですよ。

あると嬉しいペグケースの魅力とは

正直「なくても登山できる」と思っていたペグケース。

どんな魅力があるのか、今回色々な人のお話を聞いてみて感じたメリットとデメリットをまとめてみました。

今回調べた中では正直、「なくても問題ない」という点は拭えませんでした。
しかし、そこまで高価なアイテムではないので、細かい点にもこだわりたい登山者にはおすすめです。
鋭いペグをしっかり収納できるので、ザックに無理やり収納しても他のアイテムを傷つけてしまう心配はありません。大事な登山道具をより大切に扱いたい!という登山者には、ぜひおすすめしたい一品です。

「ペグケース」いろいろ集めてみた!

大型の量販店だとペグケースを扱っていないところもありますが、ネットショップやガレージブランドでは扱っているところも多いよう。

市販のペグケースにはどのようなものがあるのか、タイプ別にご紹介します。

ペンケースタイプ

【883Designs – ペグケース】

ファスナーが斜めについた、おしゃれなペンケースタイプのペグケース。かわいいだけではなく、斜めにファスナーがついていることで、ペグも取り出しやすくなっています。18㎝までのペグが収納可能。

サイズ:22㎝×7.5㎝(ループ・タグを除く)
重さ:11g前後
ソキット オンラインストア

【YAMA PGC】

X-pacを使用したペグケース。カラー展開も豊富なので、自分好みのケースに出会えるはず!
人気商品につき現在は販売しておりません。随時チェックしてみてください!

サイズ(外寸):187mm×最大74mm×最小62mm(180mm以下のペグを収納することができます)
重量:8g〜10g(製品の素材により、数gの差はあります)
KANAMEdesigns

【仙 ペグケース】

和紙を現代のライフスタイルに合わせて提案しデザインする「SUUQ」さんとコラボした仙のペグケース。和紙をラミネートしX−pacを使って作られた防水性・耐久性のあるケースです。
ペグだけでなく、小物を入れるのにもおすすめ!
サイズ:20.5×7cm

巾着タイプ

【ULメッシュペグケース】
メッシュ生地を使用し、軽量で中身が見えるシースルーのペグケース。
底布は強度のある生地で補強。18cmまでのペグを収納できます。

サイズ:19.5㎝×5.5㎝
重さ:4g
ワンダーラスト・エクイップメント オンラインストア
【ウミネコ 巾着ペグ収納袋】
ペグも入れて、袋ごと一緒にジャブジャブ洗える丈夫で耐久性のあるナイロン製の巾着袋。18㎝までのペグが10本程度は入ります。ペグケース以外に、小物入れとしての利用にも。

ロールタイプ

カトラリーケースやペグケースとして使える収納袋。12個ポケットがあるので、たくさんしまえて、ハンギングループがあるからあちこちに引っかけたりできて便利です。

「でも買うのはやっぱり…」

なら、100均アイテムをアレンジしてみるのもアリ!

「ペグケースに興味がわいてきたけど、買うのはちょっと…」そんな人は、自作するのもアリ。100均一アイテムをアレンジすれば簡単に作ることが可能です。

実は筆者も、付属のペグケースを使っていました。しかし「いつもぺグケースが行方不明になる!」という悩みが。筆者が使っていたペグケースは、小さく色もテントと同系色なので設営時目立たない…。
というわけで、そんな悩みを解決するペグケースを100均一アイテムを使って自作してみました。

今回は100円均一に売っていた肩掛けのバッグをリメイク。
底の部分を使いたい長さにカットし、縫い合わせただけ!今回はバッグの紐をそのまま残し、設営時に肩から下げられるようにしました。

自分が持っているウェアの色とは、逆の色を使ったのもポイントです。目立つのでわかりやすくて便利!
縫い目もガタガタですが、自分で作ると愛着がわきますね。

モノにこだわったら、登山がもっと楽しくなる?!

小学生に「野球がうまくなるコツは?」と聞かれて、「バットやグローブなど道具を大事にすること」と答えていたイチロー選手。登山の主役アイテムである靴やリュックなどはもちろんですが、ペグケースに関わらず、脇役にもこだわって、大切にすることで、より登山が楽しくなるかもしれません。
ぜひ、道具を大事にすることで、もっともっと山登りを楽しんでみてください。

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