対馬-釜山 船利用9割減 10月、上半期は38%減 九州運輸局

 九州運輸局は13日、10月の対馬-韓国・釜山間の船舶の利用者数が6014人となり、前年同月比で91.6%減少したことを明らかにした。9月の6707人をさらに下回った。日韓関係の悪化が響き、低迷が続いている。
 運輸局は同日、管内の日韓定期旅客航路の本年度上半期(4~9月)利用実績も発表。対馬-釜山間(対馬航路)は前年同期比38.8%減の26万453人となり、8年ぶりに減少した。
 利用実績は片道ごとに集計し入国者数とは異なる。
 対馬航路の上半期の国籍別内訳は、韓国人が同39.1%減の25万5984人、日本人が同6.2%減の2237人、その他が同16.3%減の2232人だった。4、5月はそれぞれ約7万人の利用があったが、7月以降は急減。8月は前年同月比で79.6%減、9月は同89.6%減だった。運輸局によると、船会社は利用低迷を受けて運休や減便をしており、現時点で便数を戻すといった動きはみられないという。
 岩月理浩局長は、大きな影響を受けている対馬について「観光の在り方を見直そうという動きが出ており、運輸局としても応援したい」と述べた。
 一方、対馬、博多、山口県下関-釜山間を合わせた管内の日韓航路の上半期実績は、前年同期比36.6%減の43万3023人で、5年ぶりに減少した。

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