東洋大、リクナビの利用を一部自粛へ

在学生に「DMPフォロー」対象者 学生の登録は制限せず

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相澤一朗

TOYO Press Chief Editor

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 就職情報サイト「リクナビ」を運営するリクルートキャリアが、学生の同意を得ずに「内定辞退率」の予測スコアを顧客企業に有償提供していた問題で、東洋大の就職・キャリア支援部が当面、同社の利用を控えることがわかった。すでに全キャンパスで共有した。東洋大では今年、リクナビを利用したイベントの開催は無かったが、今後の講師を招くイベントでも当面の利用を控える。一方で、学生のサービス利用は制限しない見通し。

 リクナビをめぐっては利用する就職活動中の学生のサイト閲覧履歴などをAIで解析し、「内定を辞退する確率」を算出したことが大手メディアの報道で判明している。データは有名企業を含む34社に有償で提供された。

 リクナビの登録には、会員登録の際にプライバシーポリシーに同意する必要がある。リクルートは文中の「採用活動補助のための利用企業等への情報提供」の一言をもって「内定辞退率」の提供に「同意」したとみなしていた。

東洋大にも対象の学生

 「同意があれば良いという問題でもない。」と話すのは就職・キャリア支援部の職員だ。「いきなり知らされて驚いた」という。同部によると、報道で発覚した今年8月以降、リクルートキャリアから同様の報告が複数回あった。その中には東洋大の学生に同サービスの対象者が居るとの内容もあった。具体的な氏名は明かされなかったが、人数を知らされたという。職員は「企業として倫理観を持って対応してほしい」と苦言を呈す。

来春の「ナビ」一括登録は…

 東洋大では学部3年生向けの学内イベントで毎年春、複数の就活サイトへ一括登録のできる機会を設けている。同部は、来年以降のイベントで一括登録の実施をするかについて「未定」と答えた。仮に実施した場合にリクナビを入れるかどうかも含め、検討中だという。

他部署では利用する可能性も

 リクナビをはじめとする「ナビサイト」と呼ばれる就職情報サイトは、各社ともに工夫を凝らし、業界研究などで参考にする学生は多い。仮にナビサイトが使えなくなった場合、学生と企業のどちらにとっても負担は増える。

 同部も「多少なりとも就活における作業の効率化につながっているサイト。学生に対し利用を制限する予定はないので、よく考えて使ってほしい」との構えだ。各学部の教務課やキャリア担当の教員が、主催するイベントで呼ぶ可能性もあり、全面的に同社を利用しない判断を避けた背景がある。

進む大学のリクナビ離れ

 リクルートキャリアの利用を見送る動きは他の大学でもある。筑波大学新聞が、同大学が就職課主催の就活イベントに同社を招かないことを決めたと報じ、ネットで一時、大学ごとの方針に注目が集まった。近隣の私立大学でも、中央大学や明治大学などが、学生にリクナビを紹介しない方針であると、大手メディアが報じている。

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