本年度の自衛隊統合演習の一環で、離島防衛を想定した水陸両用作戦の訓練は14日、鹿児島県の種子島であり、一部が報道陣に公開された。
水陸両用作戦の訓練は、陸海空合わせて約1500人、水陸両用車16両などが参加。過去最大規模となった。作戦の指揮中枢は、護衛艦「かが」が担った。島しょ部の一部に敵が上陸。これを撃破するために、水陸機動団を上陸させる想定で臨んだ。
種子島の沖合に浮かぶ海上自衛隊の輸送艦「くにさき」から、水陸両用車10両が発進。約5キロ離れた前之浜海浜公園の砂浜に上陸し、隊員が戦闘態勢をとった。
作戦の指揮官を務める海自掃海隊群司令の白根勉海将補は「訓練を通じ、自衛隊の統合運用能力を高めるとともに、わが国の平和と安全を維持、確保する」、陸自水陸機動団長の青木伸一陸将補は「複雑なオペレーションとなる。陸海空それぞれの相互理解と密接な連携が重要」と述べた。
演習は、陸海空の統合を図るため、実動演習と指揮所演習を毎年交互にしている。21日まで種子島のほか国内の自衛隊施設などで展開。約3万2千人が参加する。