東北の地銀・第二地銀9月中間決算、8行・グループで減益 みちのく銀は11年ぶり赤字

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 東北の地方銀行、第二地銀13行・グループの2019年9月中間決算が14日、出そろった。人口減少と日銀のマイナス金利政策による低金利が響き、純利益は8行・グループで減少。みちのく銀(青森市)は11年ぶりの赤字となった。貸出金利息など本業収入が縮小する厳しい経営環境が続く。

 各行の主な決算内容は表の通り。純利益が増加したのは経営再建に取り組む福島銀など4行。純損益の合計は20.4%減の253億100万円となり、4年連続で前年割れした。

 みちのく銀の赤字は与信関係費用の増加と有価証券利息配当金の大幅減が要因。下期は有価証券の含み損処理や店舗統廃合費用の前倒し計上も予定する。藤沢貴之頭取は「いっぺんに処理し、余力を持たせて投資する」と説明した。

 今中間決算から開示が義務付けられ、より実態に近い本業のもうけを表すとされる「投資信託解約損益を除くコア業務純益」は9行・グループで減益。本業で稼ぐ力の低下を印象付けた。

 日銀はマイナス金利拡大の可能性を示す。山形銀の長谷川吉茂頭取は「このままだと大変なことになるとの危機感がある」と懸念。東北銀(盛岡市)の村上尚登頭取は「金融政策だけが継続されていてバランスが悪い。金利が低くても投資には回っていない」と不満を述べた。

 収入の根幹である貸出金利息は大半の12行・グループ、有価証券利息配当金は9行・グループで減少。各行が注力するコンサルティング強化も道半ばで、前期に伸びが目立った手数料収入の役務取引等収益は8行・グループで落ちた。

 取引先の収益悪化に備える与信関係費用の合計は81.2%増の約121億円で、最終利益を押し下げた。七十七銀の小林英文頭取は「景気回復が鈍化しており、将来に備えた。東日本大震災の復興需要がピークを過ぎて格付けを下げた取引先もある」と明かした。

 貸出金残高は7行・グループで増加し、合算は2.8%増の23兆138億円。預金残高は8行・グループで減り、0.2%減の34兆5549億円だった。

 20年3月期の通期連結決算の純利益予想は荘内銀(鶴岡市)と北都銀(秋田市)を傘下に持つフィデアホールディングス(仙台市)と岩手銀が上方修正し、みちのく銀と東邦銀は下方修正。9行・グループが前年実績割れを見込む。

 今後の収益性改善について、岩手銀の田口幸雄頭取は「店舗から約200人を本部に回して営業強化を図る」と説明。秋田銀の新谷明弘頭取は「特定の店舗の機能を残し、低コストの店舗運営を試行していく」と力を込めた。