校庭に災害ごみ山積 浸水の丸森・金山小、再開に時間

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丸森小の教室で学ぶ金山小の児童=12日、丸森町(画像の一部を加工しています)
金山小の校庭に山積みになった災害ごみ=12日、宮城県丸森町金山

 台風19号豪雨で甚大な被害を受けた宮城県丸森町で、町内の小中学校9校中、金山小(児童28人)だけが校舎を使えず、丸森小(児童178人)の教室を使っている。金山小の児童たちは「早く戻りたい」と願うが、校舎復旧のめどは立っていない。

 町内の小中学校9校は10月23日に授業を再開した。金山小は阿武隈川支流の雉子尾(きじお)川沿いにあり、校舎1階と体育館などが浸水。児童の机や学用品、プールのポンプ、給水槽などが被災した。自衛隊が校舎内の泥などを取り除いたが、めくれた床板や泥臭さなど至る所に台風の爪痕が残る。

 金山小5年の佐藤凜佳さん(11)は「ちょっとずつ普段の生活に戻ってきた」と笑顔を見せる。一方、「早く戻って、広い校庭でいっぱい遊びたい」と母校への思いもにじませる。

 現在、校庭は災害ごみ置き場になっており、ぬれた畳や電化製品などが山積みになっている。5年の佐藤玲央君(10)は「何で学校がごみ置き場になっているの。今すぐ戻りたい」と寂しそうに話す。

 保科郷雄町長は「年内には災害ごみを片付けたい」と話すが、受け入れ先が広がらず、具体的な完了時期は決まっていない。

 町学校教育課によると、校舎の復旧には大規模な工事が必要で本年度内の完了は難しいという。長門修課長は「児童に早く日常を、との思いは町全体で共有している。少しでも早く日常に戻れるよう力を尽くす」と話す。

 金山小では毎年1月、竹馬に乗って駆けっこやサッカーをする「新春竹馬運動会」が行われてきた。1971年から続く伝統行事で、子どもたちに楽しみな行事を聞くと「竹馬!」と口をそろえるほどだ。

 長谷川修一校長は、児童の心のケアと安全な学習環境が最優先と強調。「子どもたちは早く戻りたいのが本音だろう。竹馬運動会だけでも母校の校庭でやらせたい」と願う。

 東北では他に郡山市の小泉小(児童52人)、永盛小(298人)、赤木小(279人)の3校が近隣の小中学校の空き教室で授業をしている。 (佐藤駿伍)