ア・リーグ打点王のアブレイユ QO受諾でWソックスに残留決定

クオリファイング・オファーの返答期限を迎えた日本時間11月15日、今季ア・リーグ打点王に輝いたホゼ・アブレイユはホワイトソックスからの同オファーを受諾し、残留することを決めた。複数年契約の締結に向けて交渉が進められていることが報じられるなど、アブレイユとホワイトソックスは相思相愛の関係であると見られており、同オファーの受諾は大方の予想通りの結果となった。

今季のアブレイユは、自己最多タイとなる159試合に出場し、打率.284、38二塁打、33本塁打、123打点、OPS.834をマークして打点王のタイトルを獲得。通算179本塁打はすでに球団史上6位の数字となっており、あと21本塁打で球団史上5人目となる通算200本塁打を達成する。また、あと43本塁打で殿堂入りの好打者、ハロルド・ベインズを抜き、フランク・トーマス(殿堂入り)とポール・コナーコに次ぐ3位に浮上する。

出塁率が低く、守備面での貢献も期待できないため、フリーエージェント市場に出た際には苦戦することが予想されていたアブレイユだが、ホワイトソックスはクラブハウスでの周囲への影響力も含め、アブレイユの存在価値を高く評価。新人スラッガーのイロイ・ヒメネスはアブレイユから刺激や好影響を受けたことを明らかにしており、首位打者に輝いたティム・アンダーソンもアブレイユの存在の大きさについて口にしていた。

なお、アブレイユとホワイトソックスが交渉中と見られる複数年契約は、3年前後のもとになると見られる。今年のドラフトで1巡目指名を受けたアンドリュー・ボーンのメジャー昇格が2021年ごろになると予想されており、ボーンのレギュラー定着とともにアブレイユは一塁から弾き出され、指名打者専任となるか、ホワイトソックスを去る可能性が高い。ホワイトソックスはヨアン・モンカダ、ルーカス・ジオリートなど若手選手の成長により、徐々に優勝を狙える体制を整えており、再建期のチームを主砲として支えてきたアブレイユは、ホワイトソックスの一員としてポストシーズン進出を果たすチャンスが巡ってくるかもしれない。

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