「大涌谷」が半年ぶりに再開 観光客、噴煙地の景観楽しむ

観光客でにぎわう大涌谷園地=15日午後0時35分ごろ、箱根町

 箱根山(箱根町)の噴火警戒レベル引き上げに伴い立ち入りが規制されていた大涌谷園地が15日、再開された。箱根ロープウェイ大涌谷駅で下車できるようになり、名物「黒たまご」の販売や箱根ジオミュージアムなどの営業が再開。半年ぶりに開放された人気スポットに多くの観光客が訪れ、噴煙地のダイナミックな景観を楽しんだ。

 園地の開放は午前9時から午後5時まで。ただ、自然研究路は歩道の再整備が未完了などの理由で、引き続き立ち入りが禁じられている。箱根ロープウェイは10月下旬に全線で運行を再開していたが、大涌谷駅は乗り換えのみで、駅舎の外に出られなかった。

 2015年の火山活動で小噴火が起き、現在も噴気活動が活発な大涌谷は、火山性地震の急増などを受けて噴火警戒レベルが2(火口周辺規制)に引き上げられた5月19日以降、全面的に立ち入りが規制された。地震の減少などを受けて10月7日に警戒レベルは1(活火山であることに留意)に下がったが、12日に上陸した台風19号で箱根町内に大きな被害が出たことを受け、再開に向けた準備や検討がずれ込んでいた。

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