霜降り明星・粗品が「1万人の第九」で朗読に挑戦!「小栗旬さんとは違いました…」

MBSほかで12月21日に放送する、今年で37回目を迎える毎年恒例の師走の風物詩「サントリー1万人の第九」(午後4:00)に、霜降り明星の粗品が“詩の朗読”で参加することが分かった。

12月1日に開催する「サントリー1万人の第九」は、一般公募により集まった1万人の合唱団が、総監督・指揮を務める佐渡裕氏のもと、ベートーベンの「第九」を大合唱する世界でも類を見ないコンサート。2013年から始まった“詩の朗読”では、交響曲第九番の第四楽章で合唱されるシラーの詩「歓喜に寄せて」を翻訳した「よろこびのうた」を朗読ゲストの粗品が読み上げる。

過去に仲間由紀恵、佐々木蔵之介、小栗旬、有働由美子らが務めてきた朗読ゲストに抜てきされた粗品は「とても光栄で楽しみです。長い歴史がある番組でそうそうたるメンバーが務めてきた大役なので、今回の“第九”を台なしにしてはいけないというプレッシャーもあります。普段仕事で使っている脳みそとはまったく別の感じで、このお仕事を一生懸命やらせていただきたいです」と真摯(しんし)にコメント。さらに粗品らしさを出すため、「佐渡さんが許してくださるなら、芸人らしくすこしふざけて、今までにない明るい朗読にしたいです」と意気込みを話した。

さらに過去の出演者の映像を見て、「誰か、かんでくれてたらうれしかったけど(笑)、皆さん完璧でハードルが高いなと思いました。僕は小栗旬さんに似ているといわれているんですが(笑)、小栗旬さんぐらいカッコよくできたらいいなと思って映像を見たら、エグすぎで。鳥肌が立つぐらい完璧だったんですね。最後のコメントが終わって、スポットライトが消えるんですが、暗くなった画面に反射して映った自分の顔を見たら、全然小栗旬さんではなかったです…」と自嘲気味に語った。

また、もともとクラシックが好きで、番組のファンだったという粗品。ある雑誌のインタビューで、今後出てみたい番組に「1万人の第九」を挙げていたところ、それを見つけた佐渡氏からオファーを受けた。「言ってみるもんだなぁと思いました。次は『SASUKE』に出たいですね。それからギャンブルの番組も」と、すかさずアピール。さらに、お笑い芸人になっていなかったら、指揮者になりたかったという粗品は「指揮者の中でも一番好きな佐渡裕さんからオファーが届いて、実際に会ってお話もして、夢のような時間でした。ドキュメンタリー番組で見て感じていた通り、懐が深く、人間的な魅力にあふれた方でした。ご本人に『佐渡さんが好きです。あの部分がすごいですよね!』と思いを伝えたら照れてらっしゃって。すごい年上の方なのに、とてもチャーミングでしたね」と憧れの人物との対面を喜んだ。そして、今回の抜てきを芸人仲間に自慢するなら「コロコロチキチキペッパーズのナダルに自慢したい」と話し、「あいつも声に自信があるからやりたいと思うんですけど、1万人の第九は俺みたいなちゃんとした芸人がやるものだと言いたいですね。ナダルがやったら1万人の内の6000人は帰ると思います」とけん制した。

続けて、「第九」の魅力を尋ねると「やっぱりパワーですね。『かえるのうた』のように、単純なメロディーだし、音数も少ないはずなのに、厚みがあるように聞こえる。単純だけど迫力がある部分だと思います」とコメント。クラシック好きが漫才へ与える影響については、「ありますね! 相方のせいやが舞台上で上手下手に動き回ってボケるのを僕がセンターに立ってツッコミを入れるという形は、僕の中での指揮者へのリスペクトです。それから間合いのリズム感とか、ほかのコンビより細かくやっていると思います。僕の手を前に出すしぐさも、思えば指揮者の力強さ、こういう音が欲しいと演奏者に求める感じからきているのかも(笑)」と片手を前に出す“粗品ポーズ”の誕生秘話(?)も明かした。さらに「1万人の第九」の魅力については、「2011年の震災の後に、東北の被災地と中継を結んで行われた回が一番心に残っているんですが、その時に音楽の力ってすごいなと思ったんですね。こんなに人の心を打つ番組はないと思います。歌のパワー、音楽のパワー、素晴らしさが詰まっている番組です」と熱意を込めて語った。

楽器が得意な粗品だが、オーケストラとして参加するなら挑戦してみたい楽器について「バイオリンとか勉強してやってみたいですね。でも映画『スウィングガールズ』みたいなエレキギターやドラムがバチバチにあるのもいいなと思いますね」と語り、指揮者への挑戦は?と聞かれると「佐渡さんがいらっしゃるので恐れ多いです。夢のまた夢です」と話していた。

また、相方のせいやも出演を喜んでいるそうで、「粗品は『指揮者が好き』ってずっと言っていたので、なにより夢かなってよかったな!って思います。ホンマやったら『何してんだよ!』みたいなヤジを入れて、『ヤジ入れんな!』ってツッコませたいんですけど、そういうイベントじゃないですもんね(笑) 。当日、粗品は芸人というより“音楽好きの青年”みたいな感じになるのかなと思います。だから僕も、いい意味で“引きに回る”というか。ちゃかさないように耐えます(笑)」と応援コメントを発表。当日は、第1部のトークコーナーに霜降り明星として登場予定だが、「歴史のある番組ですし、オーケストラですから普段出ているお笑いの劇場より“品”があると思うので、自分の中でMAXの“品”を出したお笑いにしたいですね。現場の空気を楽しんで、世界観に入っていけるようにしたいです」とメッセージを寄せた。

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