トラウトが過ごした驚異的な8年間 MVP投票2位以内が7度

日本時間11月15日、エンゼルスが誇るスター外野手、マイク・トラウトは自身3度目となるア・リーグMVPに輝いた。現在28歳のトラウトは、2011年にメジャーデビューを果たし、フルシーズンをメジャーで過ごすのは今季が8年目。その8年間で、3度のMVPを受賞しただけでなく、MVP投票の2位以内に7度も名を連ねるという快挙を成し遂げているのである。

トラウトは、レギュラー定着を果たして新人王を受賞した2012年にMVP投票で2位にランクイン。その後、翌2013年からのMVP投票での順位は2位→1位→2位→1位→4位→2位→1位と推移し、8シーズンのうち、4位に終わった2017年を除く7シーズンで2位以内にランクインしている。8年間のスパンで7度も2位以内にランクインしたのは史上初の快挙であり、2位に4度ランクインしたのは、スタン・ミュージアル、アルバート・プーホルス、テッド・ウィリアムスと並んで史上最多である。

また、2位以内に7度ランクインしたのは、ミュージアルとプーホルスと並んで史上2位タイであり、これを上回るのはバリー・ボンズ(1位7度、2位2度、合計9度)だけ。しかし、ボンズが7度目の2位以内を記録したのは37歳のシーズンであり、28歳のトラウトがすでに7度も2位以内にランクインしているのは驚異的なペースと言える。

さらに、27歳のシーズンまでに8度の5位以内を記録したのは史上最多であり、年齢に関わらずキャリア全体で見ても、ハンク・アーロンと並んで史上6位タイ。これを上回るのは、11度のボンズ、10度のプーホルス、9度で3位に並ぶミッキー・マントル、ウィリー・メイズ、ウィリアムスの合計5人だけである。

そして、エンゼルスの球団の歴史を振り返ると、トラウトを除く選手がMVP投票で5位以内にランクインした回数の合計は、トラウトの8度より1つ多いだけ。複数回ランクインした選手は、ブラディミール・ゲレーロしかいない。また、2位以内にランクインしたのは、トラウトを除くと、1979年にMVPを受賞したドン・ベイラー、2004年にMVPを受賞したゲレーロの2人だけ。この事実から、トラウトがいかにずば抜けた存在であるかをご理解いただけるだろう。

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