川崎市、補正予算45億円 台風19号復旧へ最大規模

川崎市役所

 川崎市は15日、台風19号による浸水被害の復旧事業費などを盛り込んだ総額約45億5500万円の2019年度一般会計補正予算案を発表した。債務負担行為も約39億1500万円に設定し、自然災害に伴う補正予算額としては過去最大規模に膨らんだ。25日開会の市議会第5回定例会に提出し、早期成立を目指す。

 補正予算のうち、台風関連は被災した中小企業支援や市施設の応急対策など約24億1300万円に上る。

 浸水で機器が水没した町工場などの緊急支援として、信用保証料の本人負担をゼロとする事業費と利子補給に計約1億750万円を計上。

 地下収蔵庫が浸水し大量の所蔵品が水没した市民ミュージアムの復旧事業費には、約2100万円を盛り込んだ。

 一方、債務負担行為は、市内の中小企業支援として15年間にわたる災害対策資金の利子補給制度を創設したことに伴い、約2億7900万円を設定。

 多摩川の川底に堆積した土砂(約13万立方メートル)を取り除き作業船が航行できるようにする羽田連絡道路整備事業に30億円を計上するなど、計5件を設定した。

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