元J1仙台の田村、最後まで全力 現在J2東京Vに在籍、今季限りで引退

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「自分ができることを最後までやり抜く」と練習に励む東京V・田村=13日、東京都稲城市のヴェルディグラウンド

 元J1仙台で、現在J2東京Vに在籍するMF田村直也が今季限りで引退する。仙台時代は複数ポジションをこなせる器用さを売りに、2012年のJ1準優勝に貢献した。「自分ができることを最後まで続けたい」。24日の最終戦まで全力で突っ走る覚悟だ。

 「ヴェルディ(東京V)が父ならベガルタは母のような存在」。仙台でプロ生活をスタートし、7季プレーした。「何も知らなかった自分を育ててくれた。今の自分があるのは、仙台のおかげ」。感謝を胸にピッチで躍動してきた。

 本職は守備的MF。しかし、入団当時は富田晋伍らライバルが多く、サイドバックにコンバートされた。

 「1番手で出られないかもしれないけど、何かあった時に頼む」。当時の手倉森誠ヘッドコーチの言葉を信じ、ひたすら努力を重ねた。

 左右のサイドバック、ボランチ。負傷者が出るとすぐに出番が回ってきた。「誠さんがいなかったら1、2年で終わった選手。守備ができる控えが僕一人だった時は、ベンチにいるだけで貢献しているんだなと思った」と振り返る。

 FW柳沢敦(14年に引退)らベテランとの出会いも貴重な経験になった。「練習で手を抜かない。常に100パーセントの姿勢はベガルタの先輩たちを見て学んだ」と感謝する。14年に移籍した東京Vでいきなり主将を任されたのは、練習への態度や人間性が高く評価された証しだった。

 自身のパフォーマンスやクラブの将来、家族の生活などを考えてユニホームを脱ぐ決断をした。「第二の人生を考えた時、35歳は一つの区切りだった。今まで応援してくれたサポーターへの恩返しをプレーで表したい」と誓う。 (剣持雄治)

[たむら・なおや]中大を経て07年に仙台へ入団。09年のJ2優勝、J1復帰に貢献した。14年、7季在籍した仙台から東京Vへ移籍。J1通算86試合1得点、J2通算230試合7得点(10日現在)。東京都出身。