CAの制服事情を公開!
CA(キャビンアテンダント・客室乗務員)のシンボルとも言える制服ですが、その実情はベールに包まれている部分も。
前回のJALとANAの制服徹底比較に引き続き、2回目の今回は制服をきれいに着こなすポイントと制服の支給枚数、クリーニング事情、制服にまつわる裏話などについてお届けいたします。
制服をきれいに着こなすポイントとは?
各航空会社がこだわりぬいて作っているキャビンアテンダントの制服ですが、実際にきれいに着こなせるかどうかはCA一人一人にかかっています。
CAの制服の着こなしが普段の洋服の着こなしと大きく異なる点は「統一感」です。
制服は会社の理念やお客様へのおもてなしの心を表現するためのものなので、自分がきれいに見えるかどうかではなく、全体で見たときに統一感があって美しく見えるようにということが重要視されています。
そのため制服の着こなしについては「そんなに細かく!?」というくらい細かく規定で決まっていることも。
スカートの丈はどのくらい?
例えば制服のスカートの丈。
CAは機内で高いところにある物を取ったり、荷物を収納したり、しゃがんだり常に動き回っています。そのためスカートの丈が短いと作業性が悪くなってしまいます。
特にワンピースタイプの制服だと荷物を上の棚に収納しようと腕を伸ばしたときにグッと持ち上がってしまうので要注意。
スカートタイプの制服より若干眺めにデザインされていることも。
丈も「膝のお皿のどの位置まで」など細かく規定で決まっていたりします。
制服の皺は絶対にNG
また、制服の着こなしで何よりも重要なのが清潔感。
そのため制服の皺は絶対にNG。
フライトで制服を持ち歩く際も畳み皺などもつかないよう、ホテルについたらハンガーにかけしわ取りスプレーをかけるなどのメンテナンスが求められます。
しわしわの制服を着ているCAなんて見たことありませんよね。
シャツなどを自宅で洗濯しアイロンをかけるときはアイロン皺まで気を配らなければなりません。
次のページでは制服のクリーニング事情や制服にまつわる裏話についてご紹介いたします。
CAの制服は何着支給されるの?
制服の支給枚数は航空会社によって異なりますが、基本的にはシャツやスカーフなど直接肌に触れ汗が付きやすいものや、エプロンなど汚れやすいものは多めに支給される傾向にあります。
逆にジャケットなど冬場だけに着用するものなどは支給枚数も少なめ。
クリーニングは自腹?会社持ち?
クリーニング事情も航空会社よって違いますが、基本的にはクリーニング代は会社持ちというところがほとんど。
会社に設置してあるクリーニングボックスに入れれば自動的にクリーニングしてくれるという会社や、会社のクリーニングカウンターに持っていき会社から支給されるクリーニングクーポンで支払うという会社もあります。
また海外のエアラインの場合、日本でクリーニングに出す場合は一旦各自で支払い、後日領収書で精算ということも。
「制服がない!」の恐怖
制服関係でとにかく大切なことは、今どこに何着制服があるかを把握しておくことです。
成田と羽田両方にロッカーがある場合などはそれぞれのロッカーに何着入っているか、クリーニングに出しているときはいつピックアップできるかをしっかり確認しなければなりません。
そうしないといざ成田に行ったらロッカーに制服が入ってなかった!とか、朝早いフライトでクリーニングカウンターがまだオープンしていなくてピックアップできない!などの事態になってしまいます。
しかもスカートにブラウス、ジャケットにスカーフ、エプロンなどアイテムがたくさんあるので、それぞれが今どこにいくつあるかを把握するのは意外と大変。
朝出社したら「スカーフだけ足りない!」というような事態は、寿命が縮まるほどの恐怖。
同期がタイミングよく居合わせてくれれば不幸中の幸いですが、そうでないときには見ず知らずの先輩に「あの、申し訳ないのですがスカーフを貸していただけないでしょうか……」と頭を下げる事態に。
でもその先輩もたいてい一度はそのような恐怖を味わったことがあるので、「困ったときはお互い様」と優しく貸してくれることがほとんどです。
CAにとっても航空会社にとっても大切な制服
いかがでしたでしょうか。華やかに見えるCAの制服の裏には、様々な努力やドラマが詰まっています。
そんな制服にまつわる裏ストーリー、お楽しみいただけましたら幸いです。