「環状運河」活用を 観光船で水辺つなぐ催し 横浜

石川町の仮設桟橋から観光船が運航された「よこはま運河チャレンジ」=横浜市中区

 横浜中心部を囲む大岡川や中村川、堀川を舞台に水辺の魅力を発信するイベント「よこはま運河チャレンジ」が16日、横浜市中区で開かれた。JR石川町駅周辺など5会場を結び、観光船による水上交通をはじめ、環境保護や防災イベントなど多彩な催しを通じて、かつては環状運河として市内経済を支えた河川の活用を訴えた。

 昨年まで6回開催してきた「横浜運河パレード」を改称し、今年から元町・中華街を新たに会場に加えるなど地域間連携を軸に「食の市」などのイベントを充実。石川町と横浜港・新港ふ頭の複合施設「横浜ハンマーヘッド」の特設会場、大岡川の横浜日ノ出桟橋の各会場を観光船が結んだ。

 プレジャーボートなどの船団パレードも行われ、仮設桟橋が設けられた石川町会場を出発した一行は、川に浮かぶごみを回収しながら環境保護を訴えた。

 主催は、市民有志の団体「HamaBridge濱橋会」や観光船運航会社、横浜市などでつくる「よこはま都心部水上交通実行委員会」。開会式で、同実行委の小林直樹委員長は「民間と行政、地域同士が一つになり、今までやってないことにチャレンジしようと思いを込めた」とあいさつ。横浜港運協会の藤木幸太副会長は「この環状運河を山手線になぞらえて、所々に川の駅を造り、横浜の発展に寄与したい」と期待した。

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