恋人の聖地・湘南平60周年 新撮影スポットお披露目も

思い出の湘南平で結婚式を行った池田さん夫婦=平塚市万田

 湘南海岸から富士山まで見渡せる湘南平(高麗山公園、神奈川県平塚市万田)の開園60周年を祝うイベント、「愛と虹の架け橋」が16日、同所で開かれた。長年、愛のスポットとして恋人たちに人気で、最近では会員制交流サイト(SNS)を通じて眺望の良さが注目を浴びる。この日の記念イベントでは、カップルの結婚式や、愛をテーマにしたフォトスポットがお披露目された。

 標高約180メートルに広がる湘南平は1959年に開園して以来、多くのカップルがデートで足を運ぶ“恋人の聖地”。2017年には湘南平での結婚式を希望するカップルを募る「湘南平フォトウェディング」のプロジェクトが立ち上がった。カップルが永遠の愛を誓って南京錠を取り付けるモニュメント「ainowa(愛の輪)」も18年、展望台に設置された。

 この日、結婚式を行ったのは結婚7年目を迎える池田圭佑さん(30)と佑衣さん(30)夫婦。一般来場者の拍手に送られて公園内を巡り歩き、ainowaの前で親戚とともに式を行った。

 現在、男児2人を育てる夫婦にとって湘南平は何度も夜景を見にデートで訪れた思い出の場所。当時は電波塔のフェンスに愛を誓う南京錠を掛けた。

 佑衣さんは「タイミングを逃して、ずっと結婚式をやりたい思いがあった。思い出の地で、周りから祝福され楽しめた」と笑顔。圭佑さんは「自分も湘南の地で電波塔を見て育った。今度は2人の子どもたちの成長を見守ってほしい」と話した。

 また、写真共有アプリ「インスタグラム」の新たなスポットとして画家オノルイーゼさん(29)が、電波塔とainowaが一緒に撮影でき、愛にまつわる花言葉を持つバラ(熱烈な愛)やチューリップ(愛の告白)などの壁画を描いた。

 平塚市出身で自らも中学生のころから湘南平に何度も足を運んだというオノさんは「いずれ夫婦になるカップルの記念の一コマに自分の絵が参加できるのはうれしい。これからも多くの人に愛される湘南平であってほしい」と願った。

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