ローマ法王長崎訪問 混雑必至 前日は軒並みホテル満室

 法王フランシスコがビッグNスタジアムで執り行うミサには国内外の信者らが参列し、3万人規模の集会となる見通しだ。長崎市内は交通混雑が見込まれ、来崎前日の23日は宿泊施設が軒並み満室となっている。
 空路の羽田発長崎行きは22日がほぼ満席で、23日も午後に空きがある程度。博多発長崎行きJR特急指定席も23日は満席に近く、帰路の24日はミサ終了後の夕方に利用が集中する(いずれも14日現在)。
 地場大手ラッキータクシーは、ビッグNへの乗車予約申し込みに対し「渋滞で時間を要する可能性がある」と注意喚起している。
 関係者によると、各地から乗り入れる貸し切りバスは約250台に上る。市内の観光バス会社は県外客向けに周辺の巡礼ツアーを企画したが、申し込みはなく「空振り」に。一方で東京の旅行会社が企画した同様のツアーは約200人が集まった。同社は「宿泊先を確保できればもっと売れた」と惜しむ。
 23日は満室のホテルが多く、県警は県外からの警備応援組約1300人の宿泊先を市外で確保した。十数人の海外信者グループは学校に寝袋を持ち込んで宿泊する。
 複数のホテルによると、早い時期に旅行代理店が予約を押さえたため一般客を断っていたが、法王の長崎滞在が“日帰り”と判明した後はキャンセルも出た。「23日の前後はまだ空室もある。期待外れだった」との声も漏れる。

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