五輪準備「スピード感を」 黒岩知事年始あいさつ

 黒岩祐治知事は仕事始めの4日、県職員への年頭のあいさつで、2019年ラグビーワールドカップ(W杯)や20年東京五輪に向けた準備などについて「圧倒的なスピード感を持ってやらないといけない。『脱役人体質』と同時に『役人魂』を燃やして県民のために働こう」と呼び掛けた。

 大涌谷の火山活動の影響が心配された箱根駅伝が無事終わり、相模原市内に練習拠点を置く青山学院大が優勝したことに触れ「テレビ映像を通じて、箱根への世間の懸念は吹き飛んだのではないか」。県政運営については「『知事は大きなことを言って中身が伴わない』との批判があるが、メッセージは大事だ」と強調し、未病施策や文化施策「マグカル」などを加速させるとした。

 県警の仕事始め式では、島根悟本部長が約290人の幹部職員に「年のあらたまった今だからこそ、世のため人のために尽くすという初心に帰り、それぞれの持ち場で最善を尽くしてほしい」と訓示した。

 2016年の運営指針については、15年に引き続き「安全で安心して暮らせる地域社会の実現」とすると説明。その上で「テロ対策をはじめ、県警を取り巻く情勢は本年も厳しいものがあるが、全職員が連携を深め、昨年を上回る成果をあげよう」と呼び掛けた。

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