元女囚が考える、田代まさし「再逮捕」法務大臣「1週間で辞任」――懲役経験者だからわかること

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 覚醒剤の使用や密売などで逮捕起訴され、通算12年を塀の中で過ごした後、その経験を基にさまざまな活動を続ける中野瑠美さんが、女子刑務所の実態を語る「知られざる女子刑務所ライフ」シリーズ。

田代逮捕は清原も迷惑!

「マーシー、また逮捕やん」
「ほんまや。キヨハラも時間の問題やろ」

 11月6日の夕方、スーパーで晩ごはん用の買い物をしていたら、後ろでこんな声が聞こえてきました。「ええっ?」と思ってスマホで見たら……。ホンマにマーシーがパクられて(逮捕されて)ました。

 この時の逮捕容疑は、クスリの「所持」でした。報道では、「使用についても調べる」となってますが、使用についてはその後ニュースがないので、尿検査は「陰性」やったかも……と思っています。となると、髪の毛でいかれますかね。私も検査のために髪を切られたことありますが、嫌がらせもあってか、かなりゴソッといかれました。イヤな気分ですよ。まあクスリとかに手を出すほうが悪いんですけど。

 それにしても、マーシーは、コカインも含めて違法薬物の逮捕は今回で4回目、懲役は7年も行ってるんですね。あとは「盗撮」事件が有名ですが、検索したら、ナイフを持ってたことで銃刀法違反がついていたこともありました。

 報道によると、マーシーの覚醒剤案件の逮捕は、2001年、04年、10年と続き、実刑は2回。14年に出所してるそうですが、せっかく逮捕と逮捕の「間」が空くようになってきてたのに……。シャネルズ時代からファンやった私としては、とても残念です。

 でも、それ以上に残念なのが、「やっぱりクスリはやめられへん」→「マーシーだけと違うやろ」→「誰もやめられへん」→「清原和博もやってるやろ」→「当然、中野瑠美もやってるやろ」とされてしまうところですね。

 マーシーがやめられないのはマーシーが悪いのですが、ほかでがんばっている人にまで「まだやってるのと違うか」とか言わないでほしいです。特に清原さんは、「ワールドトライアウト」の監督にも就任して、がんばっているのですから、応援したいですね。ホンマよかったです。就任のニュースは涙が出るくらいうれしかったです。

アレがなくなればクスリはやめられる?

 たしかにクスリをやめるのは難しいんですが、実は私を含めて周囲には、けっこうやめてる人がいます。なぜやめられるかは人それぞれで、「居場所がある」とか「家族など守るものがある」とかなんですが、もっと単純な理由もあります。

 それはトシをとって性欲がなくなるから。「お金がない」ちうのも、やめるきっかけにはなりますが、性欲が強いうちは悪いことをしてでもお金を稼いでクスリを買います。女性の場合は売春ですよね。

 でも、トシを取ると、もういろんなことが面倒になっちゃうんです。自然にやめられた知り合いは、「気がついたらクスリがいらんようになってた。トシやなー」と笑っていました。

 マーシーもいずれはそういう心境になるかもしれませんが、まだ63歳ですから微妙ですよね。クスリを買うお金もあるでしょうしね。ご家族や信頼できるお医者さんと連携しながら、一歩一歩やり直してほしいです。それにしても、やはりマーシーの依存症の治療は、ムショより病院のほうがいいと思います。マーシーも「ムショに行っても依存症は治らない。悪い仲間が増えるだけ」とゆうてましたもんね。

 それで思い出しましたが、瑠美的には法務大臣が就任1週間で辞めたニュースに怒っています。パクられると、服役も仮釈放も、何かにつけて「法務大臣」の名前が出てきます。つまり懲役経験者にとって、「法務大臣」は雲の上の存在ながら、私たちの人生を左右している「仮想敵」なんです。「会ったことないけど、勝手にカリシャク(仮釈放)を取り消してムカつくわー!」みたいな。

 そんな人が法律を守らないのはアカンでしょう。しかも夫婦そろって。編集者さんに聞いたら、部下への暴力のウワサもあるそうです。法務大臣がちゃんとしてないと、ムショはよくならないと思いますよ。

中野瑠美(なかの・るみ)
1972年大阪・堺市生まれ。特技は料理。趣味はジェットスキーとゴルフ。『ダウンタウンなう』(フジテレビ系)や『新・情報7daysニュースキャスター』(TBS系)などへの出演でも注目を集める。経営するラウンジ「祭(まつり)」

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