喜納翼、東京パラへ前進 大分国際車いすマラソン トップ集団から外れても日本新につながったわけとは…

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 大分国際車いすマラソンは17日、大分県庁前―大分市営陸上競技場のコースで行われ、大会3連覇を狙う女子T34/53/54の喜納翼(タイヤランド沖縄)は1時間35分50秒の日本新記録で日本勢トップの2位だった。トライアスロンとの2競技で来年の東京パラリンピックを目指す土田和歌子(八千代工業)は日本勢2位の4位。優勝は1時間35分42秒の世界新記録を出したマニュエラ・シャー(スイス)だった。喜納は、土田らと共に東京パラ出場枠が懸かる来春開催予定のマラソン・ワールドカップ(W杯)の出場権を獲得した。同部門男子はマルセル・フグ(スイス)が1時間22分51秒で連覇し、東京大会出場が内定している鈴木朋樹(トヨタ自動車)が日本勢トップの2位となった。東京パラの400.1500メートル代表(いずれもT52)が内定している上与那原寛和(SMBC日興證券)はT33/52で頂点に立った。W杯では男女ともに6位以内で、東京パラ出場枠を既に獲得している選手を除く上位2選手の国・地域に出場枠が与えられる。

高速レースに刺激 世界新と8秒差
 自己ベストを3分46秒更新し、日本新のレコードとなる1時間35分50秒で2位に入った喜納翼は「最後まで自分のレースができた」と納得の走りで、東京パラ出場枠が懸かる、来年のW杯へと弾みを付けた。

 15キロ地点過ぎで3人の先頭集団にいた。だが「パワー不足と力加減が課題」と苦手な上り坂で集団から遅れる。そこからは「ひたすら追う展開」が続いた。20キロ後半で2番手に追いつくとトップとの差は約300メートル。2番手争いでしばらく並走し、36キロ地点の下り坂で勢いを付けると最後の追い込みをかけ、トップと8秒差でゴールした。

 日本パラ陸連強化委員も務める下地隆之コーチは「1時間36分台だと思っていたが想像以上のできだ」と練習でも出したことのない35分台に大満足の様子。1位が世界記録更新という高速レースだったこともあり「そこも刺激された」と分析する。フルマラソンを始めて約3年。「スピードや持久力に荒削りな部分はあるがまだまだ伸びしろがある」と期待を寄せる。

 喜納自身は上りの強化やカーブ、基礎体力など「技術面、体力面でまだまだ底上げが必要」と課題を挙げる。来春のW杯に向け「課題を一つ一つクリアし、東京パラの代表内定につなげたい」と初のパラリンピック日本代表を見据えた。