第19回「石橋湛山記念 早稲田ジャーナリズム大賞」受賞作品決定 

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早稲田大学は、2019年10月29日、第19回「石橋湛山記念 早稲田ジャーナリズム大賞」の最終選考会を行い、「大賞」3作品、「奨励賞」2作品を決定した。

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「石橋湛山記念 早稲田ジャーナリズム大賞」は、社会的使命・責任を自覚した言論人の育成と、自由かつ開かれた環境の形成への寄与を目的として2000年に創設。翌2001年から毎年、広く社会文化と公共の利益に貢献したジャーナリスト個人の活動を発掘、顕彰してきた。募集部門は「公共奉仕部門」「草の根民主主義部門」「文化貢献部門」の3部門。第19回の対象作品は、2018年4月1日から2019年6月7日までに不特定多数を対象としたメディアに公表されたもので、162作品の応募があった。各部門の大賞は、公共奉仕部門:公文書クライシス(毎日新聞)、草の根民主主義部門:調査報道「呼吸器事件」司法の実態を告発し続ける連載「西山美香さんの手紙」(中日新聞・中日web)、文化貢献部門:『資本主義と闘った男 宇沢弘文と経済学の世界』書籍(講談社)だった。公共奉仕部門で大賞を受賞した「公文書クライシス」は、毎日新聞で2018年1月15日~継続中の連載記事。受賞理由について選考委員の一人である中林美恵子教授(早稲田大学社会科学総合学術院)は、『公文書問題に切り込み、日本の民主主義および歴史の積み重ねから成る国のかたちを問い質した。公文書は「国民共有の知的財産」(公文書管理法)であるにもかかわらず、その実態は米国などと比べて大きく見劣りしている。「クライシス」を認識させる発端となった加計学園問題は、将来もまた日本で繰り返されるのだろうか。この問いに答えるヒントが本報道にある。この報道シリーズでは公文書管理の状況や制度に着目し、政策現場の実態、日本の政治文化や私的メールの抜け穴、地方自治体の例、さらには欧米との制度比較などにも及び、多岐にわたる調査で日本の実態を明らかにし、さらなる課題を提起しており本賞に相応しい。公文書管理の発展には、国民およびその代表を務める者たちの問題意識が鍵を握る。メディアの力が試される領域でもあり、継続的な調査報道が期待される。』と評した。奨励賞は、公共奉仕部門:県知事選などを巡るファクトチェック報道とフェイク発信源を追う一連の企画(琉球新報)、文化貢献部門:報道ドキュメンタリー「SCRATCH 差別と平成」(TBSラジオ、RKB毎日放送)、以上2作品だった。

参考:【早稲田大学】第19回「石橋湛山記念 早稲田ジャーナリズム大賞」授賞作品決定