スミス獲得のブレーブス QO物件のバムガーナー獲得に動くのか

ブレーブスは、今オフの課題の1つである先発投手の補強として、マディソン・バムガーナーの獲得に動く可能性が取り沙汰されている。しかし、バムガーナーはジャイアンツからのクオリファイング・オファーを拒否しており、獲得の際にはドラフト指名権の喪失が発生する。ウィル・スミスを獲得してすでに来年のドラフト指名権を1つ喪失しているブレーブスだが、バムガーナーの獲得にも動くのだろうか。

MLB公式サイトのリチャード・ジャスティスは、バムガーナーが最もフィットする移籍先としてブレーブスの名前を挙げている。確かに、ブレーブスは現時点でマイク・フォルティネビッチ、マイク・ソローカ、マックス・フリードの3枠しか先発ローテーションの顔ぶれが決まっておらず、先発投手の補強を必要としている。

しかし、バムガーナーは、ゲリット・コール、スティーブン・ストラスバーグ、ザック・ウィーラーと同様に、いわゆる「QO物件」である。ブレーブスは、同じく「QO物件」だったスミスの獲得により、すでに来年のドラフトにおける2番目に高い順位の指名権とインターナショナル・ボーナスプール50万ドルを喪失しており、バムガーナーを獲得すると、今度は3番目に高い順位の指名権まで失うことになる。その点を考慮して、ブレーブスのバムガーナー獲得を疑問視する関係者もいる。

ただし、ブレーブスからフリーエージェントとなったジョシュ・ドナルドソンの動向次第では、ブレーブスのバムガーナー獲得の動きが加速する可能性もある。「QO物件」であるドナルドソンが他球団と契約すれば、ブレーブスは先発投手の補強をするための資金に余裕が生まれるだけでなく、「QO物件」が流出した際の補償として、戦力均衡ラウンドBのあとに補償指名権を得ることができるからだ。

ドナルドソンを引き留めるのか。バムガーナーの獲得に動くのか。ブレーブスはチームの現在と将来のバランスを見極めながら、今オフの補強を進めていくことになるだろう。

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