大学生が古着屋オープン 同世代のおしゃれ手伝いたい 県立大3年 杉原 鈴那さん

客と談笑する杉原さん(中央)=佐世保市万津町

 佐世保市万津町の商業施設「BRICK MALL SASEBO」で、県立大3年の杉原鈴那さん(21)が古着屋「ドキドキ」をオープンさせた。起業の原動力になったのは、同世代のおしゃれを手伝いたい気持ち。「ドキドキしながら服を選んでほしい」。そんな願いを込めて、客を迎える。
 「赤のチェックとヒョウ柄は合いますね」。店に入ると、客と会話を楽しむ杉原さんの姿があった。友人から薦められたという市内の美容師、田添綾花さん(20)は「(店内に)『かわいい』があふれている」と目を輝かせた。
 杉原さんは京都市出身。高校に制服がなく、ファッションに夢中に。他人とかぶらず、安くてたくさん買える…。そんな魅力に引かれ、毎日のように古着屋に足を運んだ。
 高校2年生のころから古着屋のバイヤーを目指すようになり、経営学部がある大学を受験。環境を変えようと、一度も訪れたことがなかった佐世保を選んだ。
 開業を考え始めたのは昨年。市内のアルバイト先で、同世代に服の購入先を尋ねると「福岡か通販」という答えがほとんどだった。「(福岡に行く)交通費を、佐世保で1着買うお金に充てられないか」-。大学の講義を受けながら、店を経営することに。今年8月に空き店舗を見つけ、アルバイトを三つ掛け持ちして資金をためた。
 店内には京都で買い付けてきた150~200着が並ぶ。1着の価格は佐世保と福岡の交通費を意識し、3千~4千円台が中心。頻繁に訪れてもらえるよう、日々新商品を出すように工夫を凝らした。
 10~20代がターゲットだが、60代のお客が訪れたことも。杉原さんは「年齢関係なく来てくれるのはうれしい。ファッションで佐世保を盛り上げたい」と声を弾ませた。営業時間は午後2時~10時。水、木曜日定休。

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