過労死したNHK女性記者母が訴え

©株式会社福井新聞社

過労死防止のため労働時間管理の徹底などを訴えた佐戸恵美子さん=11月18日、福井県福井市の福井県国際交流会館

 過労死防止に向け、職場環境の在り方を考えるシンポジウムが11月18日、福井県福井市の福井県国際交流会館で開かれた。2013年に長時間労働が原因で過労死したNHK女性記者の母親、佐戸恵美子さん=東京都=が思いを語り「人の命より大切な仕事などない」と労働時間管理の徹底を切々と呼び掛けた。

 都庁を担当していた佐戸未和さん=当時(31)=を巡っては、渋谷労働基準監督署が14年、亡くなる前の時間外労働が月約159時間に上ったとして労災認定している。

 恵美子さんは「選挙取材に追われる中、異常な労働時間を誰も把握しようとしなかった。働かせすぎによる人災だ」と訴えた。悲惨な過労死を防ぐために「法律整備も重要だが、8時間労働や休日の取得が当たり前という社会風土をつくっていくことが必要」と話した。

 また、医師で労働衛生コンサルタントの櫻澤博文さんが講演し、生産年齢人口が減り続ける中、うつ病の発症リスクを減らすために従業員の健康や労働時間の管理が重要と訴えた。県内社労士による働き方改革の実践例報告もあった。

 シンポジウムは厚労省が主催。企業関係者や社労士ら約90人が聴講した。